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鴻上尚史と秋元龍太朗が語る虚構の劇団新作「久々に寝れない」

1/11(木) 16:35配信

チケットぴあ

今年結成10周年を迎える「虚構の劇団」の第13回公演『もうひとつの地球の歩き方~How to walk on another Earth.~』が、1月19日(金)に開幕する。

撮り下ろし写真、10点

劇団の主宰であり作・演出を務める鴻上尚史による、劇団として約2年ぶりの新作で、“記憶とシンギュラリティ(技術的特異点。人工知能が人類の知能を超える転換点、それがもたらす変化)と天草四郎の物語”という本作。稽古場で、主演の秋元龍太朗と鴻上に話を聞いた。

書き下ろしの本作について鴻上は「僕はずっとコンピューターに関心があって。囲碁のAI(人工知能)が人間をとうとう破ったとか、2045年にシンギュラリティっていうのを迎えるんだ、みたいなことにもすごく興味があったので、それがどうなっていくんだろうというのを考えてみたかった。それと今回、龍太朗が参加してくれるので、AIの反対、歴史上で似合うキャラクターを考えて“天草四郎のAIを開発しようとしているエンジニア”ができた」と語る。天草四郎という歴史上の人物が同物語に絡んでくるかと尋ねてみると「2020年(オリンピックイヤー)に向けて、クリスチャンである天草四郎は、豊臣秀吉や織田信長よりも外国人観光客と接点があるんじゃないかということで、たちの悪い広告代理店が“天草四郎プロジェクト”を仕掛けて展開していくんだけど…これ以上言えない(笑)」(鴻上)。演じる秋元は「自分の実感に近いことが多いし、すごく胸が痛くなる瞬間があります。誰にも言ってないことを見透かされて、ハッとするような感覚が何度もある」。

初めて参加する虚構の劇団の稽古について秋元は「鴻上さんがよくおっしゃる『自然な感情がありながら意識的な表現』。それは僕が(俳優として)得たいと思っていたことで。そういうものが詰まった稽古と演出と本なので、なんか久々に…寝れないです」と嬉しそう。劇団員の印象は「個性の塊(笑)。芝居が全部その人からしか出てこないものなんですよ。そういうのを見てると、悔しいなと思いますね。稽古場に行くのが楽しいです」。客演としての秋元の存在を鴻上は「龍太朗が22歳だから、劇団員は『悔しい』って思いも内心あると思うんだよね。『若造に負けるものか』みたいな。それが今のところいい方向に出てると思う。やっぱそうやってバチバチする若手を集めたいですよ。慰め合ったり寂しさを分かち合うのは嫌だよね(笑)」。

秋元「誰にでも観てほしいけど、僕くらいの年代の人に観てほしいです。あとは疲れてる人!」鴻上「俺の作品を、大人たちが演じるのではなく若者たちがどう受け取るか、その戦いの感じを楽しんでもらえれば」

公演は1月19日(金)から28日(日)まで東京・座・高円寺1にて上演後、大阪、愛媛、再び東京を巡演。

取材・文:中川實穗

最終更新:1/11(木) 16:35
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