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夫殺害、82歳妻に法定刑下回る判決 「絶望的な状況」

1/11(木) 7:25配信

朝日新聞デジタル

 認知機能が衰えた夫(当時87)を自宅で窒息死させたとして、殺人罪に問われた京都府福知山市の妻(82)の判決公判が10日、京都地裁であった。妻は精神的に不安定な状態で、夫から日常的に暴力を受けていたと認定。中川綾子裁判長は「絶望的な状況にあり、動機は同情に値する」と述べ、法定刑(懲役5年以上)を下回る懲役3年保護観察付き執行猶予4年(求刑懲役6年)の判決を言い渡した。

 判決によると、妻は昨年2月、ガスコンロの使い方をめぐって夫と口論になり、生活の現状と将来を悲観。横たわっていた夫の首を絞めて死亡させた。

 妻は手術で目が弱ったと感じるようになり、精神状態が悪化。夫について回ることが増え、夫婦げんかが絶えなくなったという。

 公判では、刑事責任能力があるかが争点になった。判決では、確実に死なせる方法をとり、息子に「まだ警察には通報していない」と電話で伝えていたことから、罪を認識していて責任能力があると認定した。動機については「生活状況は客観的に見ても絶望的で、このような状況になった原因について被告を非難できない」と指摘。反省し、息子たちも厳罰を望まないことを考慮し、法定刑を下回る判決となった。

朝日新聞社