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家電業界の今後は=電機大手トップに聞く

1/11(木) 10:11配信

時事通信

 【ラスベガス時事】世界最大級の家電・IT見本市「CES」が9日、米ネバダ州ラスベガスで開幕した。

 展示の中心は自動車や最先端のIT技術に移り、電機メーカーの存在感は小さくなっているように見える。パナソニックの津賀一宏社長とソニーの平井一夫社長がそれぞれ報道陣の取材に応じ、家電業界の傾向と今後の戦略を語った。

 ◇もはやテレビの会社でない=津賀一宏パナソニック社長
 ―展示を法人向けに絞った。

 2013年のCESで、われわれはもはやテレビだけの会社ではなく、法人向けに全面的にシフトするという話をした。出展ブースも象徴的に、家電ではなく法人向けを展示するポリシーでやっている。車載以外の事業の柱をどこに持つかは引き続き悩んでいる。

 ―IT企業が家電に入り込んでいる。

 どのメーカーもこの領域は組まざるを得ない。われわれの場合はグーグル、アマゾンと(人工知能=AI=を使った音声対応で)組んで、いち早く車載事業で協業を実現することが差別化につながる。中国であれば組む相手は別のところになるかもしれないが、マーケットを見て決める。

 ―今年で創業100周年だ。パナソニックは何の会社か。

 今も自問自答している。創業者が始めた家電の存在感が大きいために家電が中核ではないと言った途端に喪失感があるのは事実だ。何か一つの事業で、次の100年なり、10年、20年、生き残れるかというと決してそんなことはない。

 ◇商品の強み徹底追求=平井一夫ソニー社長
 ―音声対話型人工知能(AI)への対応は。

 機能としては素晴らしいが、それが一人歩きしては仕方がない。商品自体の強みを徹底的に追求するのがより大事だ。協業は今のところグーグル中心だが、他の企業もあり得る。自前技術を使うかは用途や商品などで総合的に判断する。

 ―自動運転用のセンサー技術を出展した。

 今の半導体事業の営業利益に直結する規模になるのはまだまだ先になる。ソニーとやるから付加価値がつくという協業の仕方を考えていかないといけない。マーケットリーダーになるだけの技術力は持っている。

 ―最近のCESをどう見るか。

 いつの時代であっても、お客さまに一番近いところで「素晴らしい」と言ってもらえるデザインや機能を届けるのが私たちのDNAで、それが変わることはない。昔は電機メーカーは同じ方向を向いていたのだろうが、自分たちが持っている資産をどう有効活用するかを徹底的に考えるとみんな同じ方向に行くはずがない。進む道が変わってきたのは良いことだ。 

最終更新:1/11(木) 10:14
時事通信