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<被団協>核禁止条約、首長54%賛同 1788自治体集計

1/11(木) 11:58配信

毎日新聞

 核兵器禁止条約の制定を求めて始まった「ヒバクシャ国際署名」に応じた国内自治体トップが、開始から2年足らずで全国の半数を超えた。条約は昨年7月に国連で採択されたが発効はまだで、核保有国や米国の核の傘に依存する日本などは不参加だ。署名活動の軸を担う日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は「大きなうねりが出ている」として、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のノーベル平和賞受賞も追い風に、国内外へのアピールを強める考えだ。

 署名活動は、日本被団協代表委員だった谷口稜曄(すみてる)さん(昨年8月に88歳で死去)や、昨年12月の平和賞授賞式で演説したカナダ在住のサーロー節子さん(86)ら国内外の被爆者が呼びかけ、2016年4月に始まった。条約制定後も発効や日本政府の参加を求めて続けられ、「ヒバクシャ国際署名」のサイトでも継続して募っている。昨年10月には集約した約515万人分の目録を国連に提出した。

 日本被団協の集計によると、昨年12月23日時点で首長が署名したのは、都道府県・区市町村の計1788自治体の54.64%にあたる977自治体で、知事20人を含む。署名した後に退任した前職も含めると1013人が応じた。広島、長崎両県市をはじめ、東京電力福島第1原発事故で被災した福島県飯舘村や原発立地自治体の茨城県東海村などの首長も署名し、長野、香川は県を含む全自治体から寄せられた。

 メッセージを添える首長もおり、千葉県旭市の明智忠直市長は「命の重さ、世界の指導者が重く受けとめてほしい」、岡山県赤磐(あかいわ)市の友実武則市長は「繰り返してはなりません!! 人類最大の過ちを!!」とつづった。

 署名活動は、日本被団協やICANに参加するNGO「ピースボート」(東京都)など国内44団体のほか、24道府県に設置された地域連絡会が主に展開。インドや米国など海外42カ国にも広がり、日本被団協の木戸季市(すえいち)事務局長は「首長が署名すれば住民の意識が高まる。これを多数派の意見として、まずは日本政府、そして国際社会に条約への参加を求めたい」と話す。

 核兵器の製造から使用、核抑止論に基づく威嚇までを禁じる条約は、国連加盟国の6割を超える122カ国の賛成で採択されたが、これまでの署名国は約60カ国にとどまる。【平川哲也】

最終更新:1/11(木) 13:52
毎日新聞