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【甲信越うまいもん巡り】新潟市「定食 吉田屋」唐揚げ丼 山頂のような豪快さ

1/12(金) 7:55配信

産経新聞

 山の頂のように盛られた唐揚げ丼があると知り、新潟市東区の「定食 吉田屋」を訪ねた。店名通り定食がメインだが、唐揚げ丼(780円)の見た目の豪快さに、初めての客はたいてい驚く。頂のてっぺんからつまむとカラッとして食べやすく、さくさく感がたまらない。おろしポン酢がほどよく効き、さっぱりしている。

 昨年2月ごろまでは特製ソースにゴマとラー油の「こってり味」だったが、人気が出ず「あっさり味」に変えたという。店主の吉田直哉さん(45)には急に注文が増えた感覚はないものの、着実にファンの心をつかんでいる。

 丼には30グラムの鶏のもも肉が7個。「鳥の巣のようなイメージ」で肉の下にキャベツを敷くことで高さを出し、シーザードレッシングの味つけで口の中をさっぱりさせる「箸休め」にもなる。1番人気の唐揚げ定食(780円)の肉を切るとき、残った端の使い道を考える中で丼が生まれた。丼はサブ的な扱いだが「『大盛りでガツン』が売りだから、山みたいにしよう」と考え、今の形になった。

 一方、唐揚げ定食には鶏肉60グラムが5個でキャベツ、ポテトサラダ、みそ汁、漬物がつく。ごはんの量は丼、定食ともに300グラムと多めだ。鶏肉のつけ込みだれはニンニク、ショウガ、しょうゆ、酒がベース。好評を得てからは「もっとおいしく」と香辛料を加えるようになった。「カラッとジューシーに揚げる」を心がけ、かたくり粉のつけ方と油の温度に神経を注ぐ。2層の鍋を使い、最初は175度くらいで、仕上げは180度近くと少し温度を上げ、二度揚げをする。

 吉田店長は25歳のときから市内の洋食、和食、ラーメン店で約20年間、腕を磨いた。「広く浅くやってきた」という経験と知識を生かすには定食がぴったりと、平成28年7月に独立して開業。「何が売れるか分からなかった」と手探りだったが、見た目にインパクトがある唐揚げ定食が今では注文の半分近くを占める。「お客が売れ筋を決めてくれた」と、ほほ笑む。

 店長自ら「自信がある」という生姜(しょうが)焼き定食(820円)は独自に開発した特製たれのパンチが効いている。たっぷりのショウガにタマネギ、ニンニク、しょうゆ、オイスターソースをミキサーにかけ、弱火で作り上げた。

 昨年11月には盛りつけを工夫した。これまではキャベツとポテトサラダ、豚肉だったが、肉の下にパスタを敷いてボリューム感を出した。たれが絡まりアクセントにもなっている。

 このほか、あんから手作りしたマーボー飯やマーボー麺▽手ごねハンバーグ▽牛すじと鶏、豚、野菜でだしをとり、じっくり煮込んだカレーなども提供する。

 吉田店長は「僕の知識の中でしかやっていないので『この店ならでは』というメニューはない」と、はっきり言う。それでも人気があるのは「1品にこだわる100点の料理より、80点のメニューをいっぱいそろえた」からだろう。

  (新潟支局 市川雄二)

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 ■定食 吉田屋 新潟市東区はなみずき1の15の23。国道7号(新潟バイパス)竹尾インターチェンジ、新潟市東総合スポーツセンターの近く。駐車場は17台。奥行きのあるカウンターとテーブル席、小上がりもあり計38席。営業時間は午前11時~午後2時半、5時半~8時半(ラストオーダー)。水曜定休。(電)025・367・2795。

最終更新:1/12(金) 7:55
産経新聞