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中国「新車市場」に絶好の商機、車部品メーカーが積極投資

1/11(木) 15:25配信

日刊工業新聞電子版

■新車販売、世界一を独走

 日系自動車部品メーカーが中国市場で攻勢をかけている。完成車メーカーが中国で販売を伸ばしていることを背景に、車部品メーカーは相次ぎ、現地の生産能力の増強や新製品の投入などに動いている。

 中国では小型車の減税措置が昨年12月末で終了し、反動減も懸念されたが、2018年も需要は底堅いとみる向きが大勢だ。巨大市場の中国で受注機会の拡大を図るため、車部品メーカーは積極的な投資に踏み切る。

 中国自動車工業協会は、17年の新車販売総数が過去最高を更新した16年を約140万台上回る、約2940万台になるとの見通しを示している。17年1月―11月の新車販売は、前年同期比3・6%増の2584万台と堅調に推移。特に日系完成車メーカーが好調で、トヨタ自動車の同期間の累計販売は同7・5%増の約118万台、日産自動車は同12%増の約133万台、ホンダは同16・6%増の約130万台と伸長している。

 18年の不安材料として小型車減税の終了があるが、ある部品メーカー首脳は「今のところ需要の先食い状況にはなっていない。影響は軽微だろう」と話す。

 トヨタは18年のグループ世界販売台数(ダイハツ工業、日野自動車を含む)が中国や東南アジアの伸長を見込み、17年見込み比1%増の1049万5000台と過去最高を計画している。「(世界各地の中で)販売が伸びているのは中国くらい」(トヨタ首脳)とし、中国市場の成長性に期待を寄せる。

 トヨタ系部品メーカーも事業拡大の好機とみて、着々と中国での生産能力増強に動いている。アイシン精機は自動変速機(AT)を増産する。子会社でAT世界最大手のアイシン・エィ・ダブリュ(AW)を中心に生産体制を強化する。まずは約1000億円を投じ、日本や中国で工場を新増設する。20年にATの世界生産台数を18年3月期比約25%増の1250万台に高める方針で、今後は中国などの完成車メーカーと合弁工場をつくることも検討する。

 ATは手動変速機(MT)からの置き換わりなどで世界的に需要が伸びているが、電気自動車(EV)には使われず、中期的に需要減少の懸念もある。アイシン精機の伊原保守社長は、「今回の投資は5年程度で回収できる」と話した。ただ、さらなる増産はリスクもあるとして、中国の自動車メーカーなどとの合弁工場の設置も検討する。

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