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弁護士から見た 有利な遺産相続のポイントとは?

1/11(木) 17:43配信

ファイナンシャルフィールド

クライアントの方から、「将来のことを考え、有利な相続対策をして欲しい」といったご相談を受けることがしばしばあります。

終活ブームともいえるこの高齢化社会の中で、相続対策は大きな関心事であることは言うまでもありません。

ですが、ここでいう相続対策とは何をすることを指すのでしょうか。

有利な相続とは?

納める税金を極力少なくすることも、立派な相続対策であることは否定しません。

しかし、弁護士から見た有利な相続というのは、やはり争いが起きない相続です。遺産分割をめぐる争いが生じてしまうと、解決に時間がかかります。
その結果、本来相続人が受けられる税額軽減や、相続税の納税猶予・免除などが先送りになってしまうのです。争いが長引くだけ、相続人は損をする可能性があります。

有利な相続を実現するには、何よりも「遺産争い」を起こさず、相続人の間で円満に相続ができるための対策をすることが大事です。

昨今の遺産を巡る紛争の実情

今でも、遺産を巡って家庭裁判所に持ち込まれている事件は多く、相続開始から5年を経過しても解決に至らない事案もあります。

遺産を巡る争いが長期化する場合のデメリット

極端な例ですが遺産分割で相続人間の争いが長期化し、相続開始後10ヶ月間の申告期限を過ぎてしてしまうと、無申告加算税、延滞税が課せられることになります。また、申告期限内に相続税の申告を行ったとしても、相続人間での話し合いがついていない場合は、本来受けられる恩恵が受けられません。

ここでいう恩恵とは、本来相続人が受けることの出来る税務上の特例による恩恵のことです。

具体的には、配偶者の税額軽減(配偶者が遺産分割や遺贈により実際に取得した遺産については、1億6000万円と法定相続分相当額のどちらか多い金額までは相続税がかからないという制度)、小規模宅地等の相続税の課税価格計算の特例(相続又は遺贈により取得した一定の宅地等について、相続税の計算上、最大80%まで減額するという制度)、農地等に対する相続税の納税猶予及び免除の特例などです。

遺産分割協議が成立するまでの間、特例による恩恵を受けることが出来ずに金銭的に大きな負担を被ることがあります。

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