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半導体メモリーと中国で稼ぐ!化学大手各社、国内外で増産投資

1/11(木) 16:20配信

日刊工業新聞電子版

■住化は総額200億円

 化学大手各社が2018年から半導体製造用材料で相次ぎ増産投資に乗り出す。住友化学は感光性樹脂の工場増強などに総額200億円、東ソーも石英ガラスなどの増設に同100億円超を投じる。昭和電工は中国に高純度ガスの販売拠点を新設する。サーバーやデータセンター向けなどが好調な半導体市場は高成長が続き、中国でも産業育成が進む。回路の微細化や多層化で、日本勢の強みである高品質材料のニーズが拡大している。

 住友化学は大阪工場(大阪市此花区)で半導体製造に使う感光性樹脂のフォトレジストを増強する。フッ化アルゴン(ArF)液浸と厚膜フッ化クリプトン(KrF)、i線向けの生産能力を引き上げる。また、中国・常州市に半導体表面の異物を除去する洗浄剤の新工場を建設するほか、西安市の既存工場を増設する。18年度末までにそれぞれ量産を始める。

 東ソーは日本と台湾、米国で半導体製造の治具などに用いる石英ガラスのグループ拠点を増強する。南陽事業所(山口県周南市)の石英ガラス素材工場のほか、山形県と台湾、米国の加工拠点で生産能力を拡大する計画だ。

 半導体製造のエッチング(微細加工)向け薬品工場なども増設する。半導体関連材料の設備投資額は18年度に約20億円で、19年度以降に80億円程度を見込む。

 昭和電工は18年内に中国・武漢にエッチングなどに使う高純度ガスの販売拠点を設立する。ガスボンベを保管する倉庫も構える。同国で3拠点目となる。国土が広いため、今後も需要に応じて拠点を増やす方針。

 世界半導体市場統計(WSTS)の最新予測によると、17年の半導体市場はドルベースで前年比20・6%増加し、18年も同7・0%増と成長を維持する見通し。化学各社は市場をけん引する半導体メモリーと、工場の新・増設計画が相次ぐ中国を成長戦略の2本柱に据えて積極投資を仕掛ける。