ここから本文です

注目作家が教える「女性が今読むべき3冊」と「文章を書くコツ」

1/11(木) 12:30配信

TOKYO FM+

高橋みなみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「高橋みなみの『これから、何する?』」。1月10日(水)の生放送はノンフィクション作家の野地秩嘉さんをゲストに招き、20代、30代の女性が今読むべき本を紹介しました。

野地さんは今回、普段あまり本を読まない人のために本をセレクト。最初に紹介したのは、詩人の茨木のり子さんによる詩集「鎮魂歌―茨木のり子詩集」。特にこの中の一編、女優の山本安英さんに宛てた「汲む―Y・Yに―」につづられた山本さんの言葉は「本当に美しかった」という野地さん。「難しい言葉を使わず自分の気持ちを話していて、人柄が出ている。本を読んでもためになることはないですけど(笑)、話す言葉遣いは美しくなりますよ」とコメントしていました。

続いては川上弘美さんのエッセイ「ゆっくりさよならをとなえる」。「本の最後が詩になっています。呼吸が浅く句読点が多いと文章が汚く見えるんですが、川上さんはほとんど句読点を使ってない。こんな文章なかなか書けないですよ」とべた褒めする野地さん。
たかみなは「歌でも息継ぎを入れずに、ひと呼吸で歌ったほうが伝わることがあるんです。文章を書くときも、流れるような美しさと呼吸を意識すると違うかもしれないですね」と話していました。

ラストは酒井順子さんによる文芸エッセイ「金閣寺の燃やし方」。これは、金閣寺の炎上事件を題材に作品を書いた三島由紀夫さんと水上勉さんの違いについて論じています。野地さんは「酒井さんの本はアナーキー。ためにはならないけど感動する本はアナーキーなんです。“こんなこと言っていいの?”という部分がある。これを読んでアナーキーさを学んで、世の中に抗議してほしい」と語ります。

また、文章を書くコツとして「デザイン」「自分の文章に酔わない」の2点を挙げる野地さん。一人称代名詞ひとつをとっても「私(わたし)」や「わたし」などさまざまな表記があります。野地さんによれば漢字で書くかひらがなで書くかという部分にも作家の個性が表れているそうで、「漢字やひらがな、カタカナがうまく混ざるように文章(の見た目)をデザインする。プロはそこまで考えています」とのこと。さらに、「和田アキ子さんが、歌手は聴いている人を酔わせるのが仕事と言っていましたが、文章は読者を酔わせるのが大事。自分が酔わないように」と締めくくっていました。

(TOKYO FM「高橋みなみの『これから、何する?』」2018年1月10日(水)放送より)

最終更新:1/11(木) 12:30
TOKYO FM+