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最終的には朝鮮半島を影響下に?米朝中露首脳会談も?南北融和を後押しするロシアの思惑とは

1/11(木) 16:13配信

AbemaTIMES

 日米韓の枠組みを超え、新年になってから急速に北朝鮮と接近した韓国。10日、文在寅大統領は新年の記者会見を開き、前日に行われた北朝鮮との会談について「これが始まりだ」として、北朝鮮の金正恩委員長との首脳会談の可能性についても言及した。その一方、朝鮮半島の非核化は決して譲歩できない基本的な立場であるとの厳しい姿勢も見せ、平昌冬季オリンピックの成功をきっかけに北朝鮮の核問題を平和的に解決しなければならないと強調した。

 北朝鮮の隣国であり、経済制裁に慎重な姿勢を示し続けてきたロシアと中国は、今回の南北会談について「喜ばしく思う」と伝えている。この両国の思惑について、10日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、専門家に話を聞いた。

■将来的には、朝鮮半島の利権を手にしたい?

 ロシアから帰国したばかりだというプーチン研究の第一人者、中村逸郎・筑波大学教授は「スーパープーチン展が行われている。『北朝鮮問題を解決するプーチン』というメッセージだ。これが終わった後は、北朝鮮展が行われる予定だそうだ」と話す。

ロシアのペスコフ大統領報道官は「南北の直接対話を歓迎する。我々はこのような対話のみが緊張を緩和させる唯一の手段であると信じている。そして、これこそがまさにロシアの指導部が必要だと述べているものなのだ。プーチン大統領は何度も対話が再開するよう環境を整えるべきだと指摘していた」と発言している。
 
 中村氏は「融和が進んだ背後に、実はプーチン大統領がいるのではないかというのが見えてくる。このシナリオができたのは、昨年9月、文大統領とプーチン大統領、そして北朝鮮の代表団も参加した『東方経済フォーラム』(ウラジオストクで開催)だった。開幕3日前には北朝鮮が水爆実験を行い、緊張感が高まる中、プーチン大統領が問題解決に向け提案した」と話す。

 大統領選挙を控えるプーチン大統領にとっても北朝鮮問題は解決したいテーマのようだが、その理由は日中韓のような核・ミサイル開発の危機感からではないという。

 「国際社会からの制裁を受けている経済を復興させるためにも、ウラジオストクまでで止まっている天然ガス田のパイプラインを北朝鮮経由で延ばし、韓国の釜山まで持っていきたいという思惑がある。北朝鮮にとってはパイプライン通過料が得られ、電力不足も解決する。天然ガスを100%輸入に依存している韓国もコスト削減が期待できる。“ロシアにとって朝鮮半島はトランポリンだ“という表現もある。北朝鮮と韓国に対する政治的な影響力を強化し、将来的には、朝鮮半島の利権を手にしたいのだろう」。
 
 しかし、北朝鮮側は韓国側から非核化を求められたことに強烈な不満を表明しており、南北融和の兆しの中に大きな課題が残されているのも事実だ。しかし中村氏によると、ロシアは日米韓の間に亀裂を生じさせ、最終的には北朝鮮の核を自ら管理する方向に持ち込む可能性もあると推測した。

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最終更新:1/11(木) 16:13
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