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微弱な脳信号、肌から読み取り…ALS患者の「会話」も負担軽く

1/11(木) 12:11配信

読売新聞(ヨミドクター)

 全身の筋肉が衰えて動作や会話が困難になる難病「筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)」の患者向けに、体を動かそうとする際に生じる微弱な信号を読み取って文字入力ができる意思伝達装置を、茨城県つくば市のベンチャー企業「サイバーダイン」が開発した。

 同社の装着型ロボット「HAL(ハル)」の技術を応用したもので、今春の販売を予定している。

 ALS患者は症状が進むと筋肉をほとんど動かせなくなるが、脳からは信号が送られている点に着目。皮膚に取り付けた電極で信号を読み取り、モーターで手足の動きを補助するHALの技術を採用し、腕などに電極を張り付けて使う。体の信号を検出し、情報をパソコンに送る。パソコン上で文字を選択し、文章を作成する仕組みだ。装置は、手のひらにのるサイズだ。

 昨年、国立病院機構新潟病院や東京都立神経病院など国内3医療機関でALS患者ら15人に約3か月間使ってもらったところ、「思い通りに入力できる」「まるでパソコンのマウスをクリックするように使える」などと好評だったという。

 ALS患者向けには、視線やまばたき、脳波で文字を入力する装置が市販されている。しかし、目に負担がかかり、長時間の利用が難しい面もある。同社は「疲れを軽減し、精度を向上させた」と言う。

 日本ALS協会(東京都千代田区)によると、2016年度末現在の患者数は約9500人。装置は税抜きで60万円。障害者総合支援法に基づき自治体が認めれば、最大45万円の補助が受けられる。問い合わせは、同社(029・869・9981)へ。