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【特集】歌い継がれて100年 色あせない「童謡」の魅力

1/11(木) 15:03配信

MBSニュース

童謡の確固たる定義が示されたのが100年前。歌詞には健やかな子どもに育ってほしいという意味も込めらえているといいます。その童謡を町おこしに活用したり、新たな楽しみ方を提案する動きが出ています。

子どもの成長とともにある童謡

1918年に創刊した児童文芸雑誌「赤い鳥」で児童文学者の鈴木三重吉が初めて“童謡の定義”を示しました。国が定めた唱歌とは違い、より文学的で子どもの美しい空想や感情を育てる詩と歌を“童謡”としたのです。その後始まるラジオ放送などとあいまって、大きなブームになりました。当時の代表的な童謡作家の野口雨情は自身の本の中でこう述べています。

「童謡とは童心を通してみたる物の生活を音楽的旋律のある今日の言葉で言ひあらはされた芸文である。この童謡(『七つの子』)を児童に唄はせて御覧なさい。唄つてゐるうちに自然と児童の心に湧いてくる、烏に対する愛情、自然に対する愛情は、外部から押し付けていつて湧く感情ではありません」(野口雨情著「童謡教育論」より)

100年前の願いどおり、童謡は今も子ども達の成長とともにあります。大阪府門真市にある「おおわだ保育園」では、毎月季節に合わせた童謡を歌っています。

Q.何の歌が好きですか?
「小さい秋みつけた」(園児)
「どんぐりころころ」

「日本の情景や季節感もしっかり入っているので、自然に歌を通していろんなことを知ることができるので、童謡を歌わせるようにしています」(おおわだ保育園 馬場睦代園長)

童謡を町おこしに

童謡を町おこしに活用している自治体もあります。和歌山県南部・すさみ町にある「日本童謡の園公園」は和歌山にゆかりのある作家の童謡など、10曲のモニュメントが建つ公園です。町の名所にして観光客を呼び込もうと、31年前に約2000万円かけて作られました。町役場の方の案内で海岸沿いの遊歩道を進んでいくと、モニュメントのセンサーが人を感知し曲が流れだします。

「すごしやすい季節は一番いいかなと思います。夕日を見ながら『赤とんぼ』を聴いてもらうのはいいと思います」(すさみ町役場 村田修一さん)

童謡100周年の今年は新しい展望台もできる予定で、太平洋の絶景をより楽しめるようになります。

「『童謡の園』をすさみ町のパンフレットにものせて全国発信も考えていますのでできるだけ来ていただければ」(すさみ町役場 村田修一さん)

取材中、モニュメントの前にたたずんでいた男性に声をかけました。

「童謡は1日に2、3曲しか歌わんけど、小さいときからずっと覚えているので」
Q.この景色を見たら歌いたくなる?
「そう、それを今思ってね。『まりと殿様』これいい曲やなと思って」
Q.童謡のどんなところがいいですか?
「童心にかえるっていうかな、70歳を超してるけど童謡は自分の心の故郷」

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最終更新:1/11(木) 15:03
MBSニュース