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ECB、QE巡る議論をタカ派が主導-ハトたちは口つぐむ

1/11(木) 6:48配信

Bloomberg

2018年に入った欧州中央銀行(ECB)における量的緩和(QE)議論は、超緩和的政策を長く続け過ぎることの弊害を警告するタカ派の声が目立っている。

3年に及ぶマイナス金利とQEを経て、ユーロ圏経済は堅調に拡大している。こうした中でドイツ連邦銀行のバイトマン総裁をはじめとしたタカ派メンバーらは、債券購入の終了時期を明確に設定すべきだとの主張を強めた。ユーロ圏がデフレに直面した時にはQE支持派の筆頭だったクーレ理事ですら今は、今年9月までとした最新のQE延長が最後となる「合理的な可能性」があるとみている。

ドラギ総裁およびチーフエコノミストのプラート理事らハト派が姿勢を変えるかどうかが鍵になるが、彼らは今年に入ってから口をつぐんでいる。最新の指標が示したインフレ鈍化が十分に物を言うと考えているのかもしれない。11日には昨年12月14日の政策委員会の議事要旨が公表され、議論の内容をうかがい知ることができるだろう。

オックスフォード・エコノミクスのフランクフルト在勤エコノミスト、オリバー・ラカウ氏は「タカ派の声ばかりが聞こえてくる状態が続けば、ECBの進む道筋についてメンバーらのムードが大きく変わったという認識を呼びかねない」と指摘する。「経済指標は回復がより持続的なものになったことを明瞭に示しているが、ECBが政策を唐突に変更するとは思わない」と付け加えた。

ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミストらは「基調的な賃金上昇圧力を欠いている状態で、域内要因によるインフレが息を吹き返す可能性は低い。従って、ECBは9月が過ぎても資産購入を続ける公算が大きい」とみている。

ECB理事会の6人のメンバーのうち、クーレ理事とメルシュ理事、ラウテンシュレーガー理事はQEの再延長には消極的だ。政策委員会を構成する残りの19人では、独連銀バイトマン総裁、クノット・オランダ中銀総裁がタカ派として知られる。ノボトニー・オーストリア中銀総裁も今月、債券購入プログラムの終了は「視野に入っている」と発言。バイトマン氏は先週末にQE終了時期設定が望ましいとの考えをあらためて示したが、こうした発言に対してハト派からの反論はない。

ジェフリーズ・インターナショナルのエコノミスト、マーシェル・アレクサンドロビッチ氏はリポートで「バイトマン氏やクノット氏のようなタカ派はまだ少数派だが、近いうちに残りのメンバーも彼らに追随するだろう」と記述した。

2017年12月のインフレ率は1.4%に低下、コアインフレ率は0.9%にとどまった。こうしたデータが、ドラギ総裁の現状維持を数カ月は助けるだろうとも同氏は指摘している。

原題:ECB Hawks Take the Lead on QE Debate as Doves Stay Quiet (1)(抜粋)

Alessandro Speciale

最終更新:1/11(木) 6:48
Bloomberg