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<最速への挑戦>指導法 全国から支持

1/12(金) 10:24配信

河北新報

 2月9日に開幕する平昌冬季五輪で、スピードスケート日本代表に山形中央高出身の加藤条治、ウイリアムソン師円、小田卓朗、一戸誠太郎の4人が選ばれた。山形の公立校がなぜ全国から注目を集める強豪に成長したのか。強さの秘密に迫る。(今愛理香)

【写真】<スピードスケート>代表16人発表 選考会最終日は一戸が自己新

◎山形中央高スケート部(上)集結

<屋外リンクで>

 1年の小坂凜(16)は北海道東部の小清水町出身。昨年の全国中学大会で1500メートルと3000メートルを制した実力を持つ。地元北海道はスピードスケート王国。強豪校はたくさんある。それでも越境入学の道を選んだ。なぜか。

 「椿先生の指導を受けたかったんです。迷いはありませんでした」

 顧問の椿央(ひろし)監督(52)は1990年から同校を率いる。2010年バンクーバー五輪男子500メートル銅メダルの加藤ら有力選手を次々と育ててきた椿監督の下には、今や北海道からも生徒が集まる。

 練習環境は決して恵まれてはいない。ホームとしている山形市営リンクのオープンは11月末。貸し切りで使えるのは週2日だけ。普段は一般利用客と一緒に滑る。しかも屋外にあり、天候に左右される。

 ハンディを克服するため、夏場は徹底的に走り込んで下半身を鍛える一方、北海道へ遠征し氷上練習を積む。秋からは長野へも足を伸ばし屋内リンクで滑り込む。ホームの屋外リンクに対しては「雪や風があるから、屋外ならではの鍛えられ方をしている」と椿監督は気に留める気配がない。

<説明を尽くす>

 指導は選手と納得するまで話し合い、成長を促す椿流だ。例えば、上体が高く、カーブでスピードに乗り切れず、コーナーワークを苦手にしていた小坂には無駄な体の浮きを指摘した。

 「『こうしなさい』と押し付けられるわけじゃなく、なぜそれがいけないのかを納得できるまで説明してくれる」と小坂。重心を低くすることでタイムは飛躍的に伸びている。

 22日に山梨県で開幕するスケートインターハイ。昨年は女子が学校対抗で優勝を果たした。今年も女子1000メートルの鈴木杏菜(3年)ら有力選手をずらりとそろえる。

 「昨年以上の成績が期待できる」と椿監督。「個人で表彰台を狙い、昨年に続く総合優勝も果たしたい」と意気込む。

最終更新:1/12(金) 17:18
河北新報