ここから本文です

観光地でない鎌倉に暮らす高校生描いたアニメ リアルな描写が共感呼ぶ /神奈川

1/12(金) 11:10配信

みんなの経済新聞ネットワーク

 鎌倉の郊外を舞台に高校生たちの日常を描いたアニメ「Just Because!(ジャスト・ビコーズ)」のテレビ放映に続き12月22日、ブルーレイ化・DVD化された第1巻が発売され、今後6巻まで順次発売される。(湘南経済新聞)

ポスターを手にする小林監督。「モノレール大船駅の構内アナウンスが声優さんの声になっていて驚いた」

 同アニメは鎌倉郊外に暮らす高校生たちが転校生との再会から前向きな一歩を踏み出すストーリーで、思春期の繊細な感情をリアルな風景描写とともに描いた作品。脚本を鴨志田一さん、キャラクター原案を比村奇石さん、キャラクターデザインを吉井弘幸さんが担当した。

 登場する学校や店、街並みの描写、湘南モノレールは走行音などもリアルに再現していることから地元で話題となった。「もともとは横浜市の郊外を舞台にしようと話が進んでいたそうだが、自分にオファーが来たことから出身地で土地勘のある深沢や藤沢を舞台にすることに」と話すのは監督の小林敦さん。「まず湘南モノレールや母校を訪問したところ、快く協力してくれることになった」と続ける。

 同アニメには湘南モノレールや駅をはじめコンビニ、バス停、公園、寺社など鎌倉や藤沢の風景が数多く登場。葛原岡神社ではハート形の絵馬、小田急藤沢駅では壁際に置かれたパンフレット棚など細部まで描かれている。藤沢のダイヤモンドビル地下にある「古久家」は、小林さんが「かつて家族で映画を見た帰りに必ず食事をした食堂」だといい、店内の風景や焼きそばの皿にあるロゴまで忠実に再現した。登場したスポットを訪ねる聖地巡礼をするアニメファンの姿が各所で見られるという。

 「出身高には卒業式を含めロケハンをして、当時は全く視界に入っていなかった場所にも気づき登場させた。在校生が見ても違和感がないはず」と小林さん。現実では描けないものを表現できるアニメでありながら、あえてリアルに描いた理由を「どこにでもいるような高校生たちを描くという比較的地味な作品だからこそへたな嘘はつけないと考え、より丁寧に描いた」と力を込める。

 湘南モノレールでは1月31日まで、専用ヘッドマークや車内ポスターを掲示した「Just Because!号」1編成を運行している。同アニメとコラボした記念乗車券やキーホルダーなどは完売したという。

 小林さんは「鎌倉だが観光地ではない、ありふれた生活の場としての郊外を描きたかった。ソフトを見て、純粋で真面目だった高校生のころの自分を思い返し、後悔したり、励みにしたり、楽しんでいただければ」と話す。

 価格は、ブルーレイ=7,000円(税抜き)、DVD=6,000円。いずれも初回は特典付き。

みんなの経済新聞ネットワーク