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接続水域に潜水艦 習指導部主導か 「弱腰」批判警戒

1/12(金) 7:55配信

産経新聞

 日中両政府間で関係改善の機運が高まりつつあった中、中国側が突如として軍事力を使った挑発行動に出た。中国外務省は「中日関係を重視している」(陸慷報道官)とする一方、同国防省は「中国艦艇による活動は完全に正当、合法だ」と強弁し、日本政府の抗議に対して「強烈な不満と断固とした反対」まで示す厚顔ぶりをみせた。こうした矛盾する言動について、中国の軍事筋は、いずれも習近平指導部の意向によるものだと指摘している。

 この軍事筋は、中国海軍の艦船が尖閣諸島の接続水域に入った目的について「中国の指導部は対日緩和の姿勢を示す一方で、その気になればいつどこでも『進攻』する実力があることを自国民や国際社会に示す狙いがあった」と解説。背景には融和外交を譲歩や弱腰ととられることへの警戒もあったとする。

 中国海軍は昨年、大・中型艦艇が20隻近く進水するなどアジア太平洋地域の制海権掌握を目指して急速な戦力増強を進めている。先の軍事筋は「高度にデリケートな海域で活動することで、海上自衛隊や米海軍の反応を探るとともに、乗組員の訓練を進めることもできる」と分析した。

 また中国海軍は今月に入り、張文旦・北海艦隊司令官が海軍参謀長に昇格するなど大型の人事異動が行われており「党中央に向けてより積極的な姿勢を示す必要もあった」という。

 一方で中国は最近、宮古海峡やバシー海峡など台湾周辺で海空軍機の飛行訓練を常態化させ、今月4日には空母・遼寧が台湾海峡を通過するなど台湾への軍事的圧力を強めており、今回の尖閣周辺での行動との関連を指摘する声もある。(北京 西見由章)

最終更新:1/12(金) 19:42
産経新聞