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慰安婦問題「どっちつかず」文政権に批判 支持層歓迎も対日懸念

1/12(金) 7:55配信

産経新聞

 【ソウル=名村隆寛】慰安婦問題をめぐる日韓合意に対し、韓国政府が「再交渉を求めないが、合意で問題は解決できない」とし「自発的で誠実な謝罪」を日本に求めた新たな方針を文在寅(ムン・ジェイン)政権の支持層は歓迎している。同時に、日本が猛反発している現実を受けた日韓関係悪化への懸念のほか、日本政府の「法的責任」の要求も出ている。

 世論調査会社、リアルメーターが11日に公表した調査結果(10日)によると、韓国政府の方針(9日発表)を「合意を事実上、破棄したもので今後の韓日外交関係を考慮すればよい決定」と支持する回答が63・2%に上った。不支持は20・5%だった。

 しかし、不支持は「合意を破棄せず、再交渉も求めなかったため間違った決定」というもので、合意の破棄や再交渉を求める主張が含まれている。ただ、1万人余りへの調査で回答したのは501人。回答率はわずか4・7%だった。無回答が95%以上だった背景は不明だが、回答者の多くは文在寅政権の支持層の可能性が高い。

 韓国では保守系メディアを中心に、対日関係悪化への危惧が広がっている。

 中央日報は、合意を破棄せず「現実的な選択をしたのは幸いだ」としつつも、合意に基づき日本が拠出した10億円を韓国予算でまかなうことを「日本が受け入れることは絶対にあり得ない」と断言。「日本の(対韓)感情は悪化するだけ悪化し、最悪に向かった」と外交での一方的な対応がもたらす副作用に韓国政府が気付くよう促した。

 また、朝鮮日報は「韓国世論と日韓関係の板挟みとなり矛盾した対策を出すしかなかった」とし、韓国外務省内部からさえ「どっちつかずの取り繕い」との声が出ていると報じた。同紙も「韓日関係の悪化は不可避」とみている。

 一方、「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会」(挺対協)など元慰安婦の支援団体は「外交的問題を理由に、日本政府の法的責任を問わないのは受け入れられない」と主張。日本政府の「自発的措置」に期待する韓国政府を批判している。

最終更新:1/12(金) 11:27
産経新聞