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【ポスト池田探る創価学会(3)】 憲法作り、会長に教義や本尊の決定権

1/12(金) 12:02配信

ニュースソクラ

「会憲」で池田氏も持てなかった絶大権限を会長に

 各民間企業に、社員の「就業規則」があるように、宗教法人にも「会則」がある。むろん創価学会にも、時々、中身が改正されるが、第一条「この会は創価学会という」に始まる86条からなる「創価学会会則」がある。

 今年(2017年)9月、同会はこの会則とは別に、突然、全文15条からなる「創価学会会憲」を公表し、11月18日から施行された。

 広辞苑にも見当たらない「会憲」とは創価学会の造語で、直訳すれば創価学会の憲法ということだろうか。

 実際、「聖教新聞」(9月2日付)の記事にも、会憲は「創価学会の最高法規」とある。

 中身を見てみよう。第1条~5条あたりまでは、従来の「創価学会」会則とそう変わらない。だが、大きく変わったのは会長(現・原田稔会長)の権能である。

 「会則」では、第8条「この会に会長を置く」、第9条(職務)「会長は、この会を統理する」の、わずか2行だけであった。それが、今回、制定された「会憲」になると、こうなるのだ。

 第9条 3「会長は、この会の教義および化義を設定する」、4「会長は、御本尊に関する事項を司る」、5「会長は、この儀式行事を主宰する」

 どういうことなのか。これまで創価学会の会長職は、組織を「統理」することだけが職務だった。それが今後、会長は「教義」、「化義」(組織の諸活動)を主宰し、「御本尊」まで司るという権限を持つことに変更したのである。まるで、宗教団体の教祖のような役割を担う。

 わけても、会員が信仰の対象にしてきた「御本尊」について、2代目の戸田城聖会長が「御本尊様(日蓮聖人が残した弘安2年10月12日の本尊)は“幸福製造機”」と、まで発言していたもの。それが今後は、現職会長の権限によって、本尊が変更される可能性も出てきた。

 宗教団体にとって最も肝要で、崇拝の対象とされる「本尊」が、会長1人の権限で変更されるという。創価学会の頂点に立ち、半世紀も君臨してきた池田大作名誉会長にも与えられなかった絶大な会長の権限である。

 創価学会の性格を一変させかねほど「会憲」の設定は大きなものだが、一般の信者には浸透していない。聖教新聞では9月2日付の1面頭記事で報じられたが、記事は内容にはあまり触れられていない。特に会長が本尊まで司ることはまったく報じなかった。

 会憲はネット検索すれば学会のホームページに掲載されているが、一般信者に問いかけても内容どころか会憲が制定されたことすら知らないことが多い。

 では、なぜ今、創価学会にこのような「会憲」が制定されたのだろうか。創価学会に精通しているジャーナリストは、
 「ポスト池田をにらんだ組織固め」
と、見ている。

 2018年1月に90歳の誕生日を迎える池田大作氏も老衰には勝てず、組織から姿、肉声が消えて早8年になる。長い間、会員から「神、仏」と慕われてきた池田氏が消えたら、組織の動揺は免れない。最小限、その動揺を抑えるためにも会長に、池田大作以上の強い権限を与え、組織を盤石にしておきたいという組織執行部の計算が働いているようだ。
(敬称を略しました)

大池 多佐久 (ジャーナリスト)

最終更新:1/12(金) 12:02
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