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新興市場で、アリババのモバイルブラウザがChromeを抜きトップに

1/12(金) 20:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

中国のインターネット大手アリババは、一部の新興市場でグーグルを抜いた。同社のモバイルブラウザの人気のためとウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。

新興市場で、アリババのモバイルブラウザがChromeを抜きトップに【全写真つき記事はこちらから読めます】

インドやインドネシアなどでは、グーグルのブラウザ、クローム(Chrome)よりもアリババのUCブラウザが人気だ。

世界全体では、クロームがモバイル向けブラウザのシェアの47%を占め、アリババのUCブラウザのシェアは16%。だが、ローエンドスマートフォンが主流となり、かつ良質で、手ごろな携帯電話サービスが利用できない地域では、アリババのUCブラウザが優勢。インドではクロームの30%に対して、UCブラウザのシェアは51%、インドネシアではクロームの34%に対して、UCブラウザは41%となっている。

UCブラウザは、新興市場のユーザーのニーズにより適している。新興市場ではモバイル優先、あるいはモバイル端末のみをインターネットへのアクセスに利用する。そして、端末は処理能力やストレージが乏しいローエンドなもの、通信ネットワークも不安定で、しかも高コストだ。

UCブラウザはストレージの使用容量を抑えることができる。容量はクロームと比べると4分の1。これは非常に重要なポイントだ。調査会社カウンターポイント(Counterpoint)のアナリスト、ニール・シャー(Neil Shah)氏によると、アジアの新興市場の大部分のユーザーが利用できるストレージは世界平均の半分しかない。

新興市場でのアリババの台頭は、グーグルにとって極めて厄介な問題だ。グーグルは新興市場をインターネット利用のみならず、同社のソフトウエアやサービスの利用を増加させる巨大市場と捉えている。そしてクロームはグーグルにとって、ユーザーを同社のサーチエンジンや広告に誘導するだけでなく、Gメールやグーグルカレンダーなどのサービスの利用を促すための入り口となる。

特にインドとインドネシアは、重要な市場だ。インドは最近スマートフォン出荷台数でアメリカを抜き、世界第2位のスマートフォン市場になった。成長の余地も大きい。インドネシアは現在、インターネットユーザーは人口の25%のみで、今後、大きな成長が見込まれる。

もちろんグーグルも、新興市場でのシェアを獲得するためにさまざまな取り組みを展開している。

2017年12月、同社はスマートフォン向けOS「Android Oreo」の軽量版として「Android Oreo (Go edition)」を発表。プリインストールしているアプリ、Google Go、Google Assistant Go、Google Maps Go、Gmail Goなども軽量化した。これらアプリの総容量は一世代前のAndroid Nougaと比べると50%以下、ストレージの空き容量を増やすことにつながった。

ローエンドスマートフォンのユーザーエクスペリエンス(顧客体験)を向上させる取り組みによって、クロームはアジアの新興市場でUCブラウザに追いつくかもしれない。

[原文:Alibaba's browser is overtaking Google's in some emerging markets (GOOGL, GOOG)]

(翻訳:Yuta Machida/編集:増田隆幸)

最終更新:1/12(金) 20:10
BUSINESS INSIDER JAPAN