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運転手の勘もAI化? 実験進む「AIタクシー」、利用者はより拾いやすく?

1/12(金) 16:33配信

乗りものニュース

「人の動き」を手に取るように把握!?

 西鉄グループとNTTドコモは共同で、AI(人工知能)技術でタクシーの需要予測を行うという「AIタクシー」の試験運行を、2017年1月10日(水)から開始しました。

【写真】街のタクシー需要がひと目でわかるタブレット画面

 対象車両は、福岡西鉄タクシー(福岡市南区)のタクシー10台です。AIがさまざまなデータをもとに、周辺地域におけるタクシー乗車需要の変化を予測し、車内に設置されたタブレット端末の地図画面にその結果を表示、ドライバーはその予測をもとに運行するというものです。どのような仕組みなのか、NTTドコモ九州支店に話を聞きました。

――「AIタクシー」とは、どのような仕組みなのでしょうか?

 NTTドコモ携帯電話のネットワークで生成される人口統計データや、気象データ、福岡西鉄タクシーさんの運行データなどを掛け合わせ、細かく分けられたエリアごとに30分後までの需要動向を予測します。

――どのようなメリットがあるのでしょうか?

 予測データに基づき、タクシーが人の多いところに向かうので、お客様はタクシーを拾いやすくなります。一方、タクシー側は運行が効率化され、売り上げアップだけでなく燃料の節約などにもつながります。

売り上げ2倍に 人の多い場所にタクシーが集中する心配は?

――つまり、エリアのなかにどれほど「タクシーを拾いそうな客」がいるのか、30分後にそうした人がどこに増えるか、といったこともわかるということでしょうか?

 はい。人の性別や年代といった属性情報や、周辺施設情報、過去の乗車実績なども踏まえており、タブレットには30分後のエリアごとの需要強度だけでなく、変化の度合いも色で表示します。たとえば、どこかでコンサートが開催される場合、開演時間が近くなれば、そこへ向かう人の流れが生まれます。そうした人の動きのほか、その男女比や年代構成、過去にその場所で乗車された実績などから需要を予測しています。

 なお、「AIタクシー」で用いられる情報は、エリアや属性ごとの集団の人数を示す情報であり、お客さま個人を特定できる情報は一切含みません。

――この仕組みが多くのタクシーに導入された場合、タクシーの分布がかたよるといった懸念はないのでしょうか?

 需要の高いエリアは点在しますので、ひとつのエリアに多くのタクシーがわっと向かうということはないと考えています。ただ、供給をより最適化する方法も現在検証しています。

※ ※ ※

 西鉄によると従来、タクシーにおける需要把握は基本的に、それぞれのドライバーによるものだったといいます。「『この時間帯はこの場所に(お客が)多い』という経験則で予測をすることもございます」と話します。

 NTTドコモ九州支店によると、「AIタクシー」はすでに東京の東京無線タクシー(東京無線協同組合)や名古屋のつばめタクシー(つばめグループ)でも10台前後で試験導入されており、今回の西鉄グループは3例目となります。他社の導入車両では、月の売り上げが1.5倍から2倍に増えたケースもあるそうです。ただ、グループの全車に導入するような動きには至っていないといいます。

乗りものニュース編集部