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携帯端末でのネット通販は心理的ためらいから衝動買いにブレーキ 研究

1/13(土) 9:00配信

The Telegraph

【記者:Sarah Knapton】
 1月になって財布のひもを締め直そうと考えている人々にとって、携帯電話やタブレット端末によるオンラインショッピングは、より安全な方法と言えるかもしれない。英国の研究チームがこのほど、モバイル機器ではデスクトップ型のコンピューターに比べて衝動買いに走るケースが少ないとの調査結果を「ジャーナル・オブ・ビジネスリサーチ(Journal of Business Research)」で発表した。

 オンラインショッピング用のモバイルアプリの人気が高まる一方で、携帯端末を使ってオンラインショッピングをしている途中に支払いをやめてしまうケースは、デスクトップに比べるとはるかに多い。その理由は「心理的なためらい」にあるという。

 英イーストアングリア大学(UEA)の研究者らは、消費者は携帯端末では画像全体を見ることができないと考えており、どこかに表示された割引券に気付かなかったり、追加料金についての詳細を見落としたりしてしまう可能性を恐れる傾向にあると分析。プライバシーやセキュリティーに関する懸念から、商品をいったんは買い物かごに入れたものの、支払いをせずにサイトから離れてしまうケースもあると指摘している。

 UEAノリッチ校ビジネススクール(Norwich Business School)のニコラオス・コルフィアティス(Nikolaos Korfiatis)博士は、「モバイルショッピングは、買い物の工程をより簡単にすることを前提としているが、自分は正しい選択を行ったか、あるいはそのサイトの安全性は十分かといった懸念から、消費者らの間に『(購入に関する)心理的なためらい』を引き起こす」と指摘。それによって消費者は、支払いを完了することなくショッピングカートを手放してしまう可能性が非常に高いと述べている。

 研究チームは、今回の調査結果は、モバイルショッピングアプリに多額の資金を投資しているにもかかわらず、相応の利益を得られていないオンラインショップの経営者に対しても課題を示していると主張している。

 市場調査会社クリテオ(Criteo)によると、携帯端末による電子決済画面へのアクセス件数の割合は、2016年4月~6月の間に46%に増加した。しかし支払いまで完了したケースは27%にとどまり、デスクトップでの購入に比べるとCVR(顧客転換率)はかなり下回った。

 研究チームが、台湾と米国の消費者が2016~2017年の間に行ったオンラインショッピングのデータを調べたところ、支払い時に躊躇(ちゅうちょ)する理由は、両国で差はそれほどないことが分かった。

 ネットの買い物客は、商品の購入よりもリサーチや分類のためにモバイルアプリを利用しているケースが多く、このことも支払いを躊躇させる理由の一つとなっている。

 一方で同論文は、消費者が選択過程に満足した場合、買い物かごを手放す確率がずっと下がることを示している。

 研究チームは、オンラインショッピングの支払い時に、割引券や近所の店舗で利用できるクーポン券を進呈することによって、買い物客に支払いの完了を促す効果が生じ得ることも突き止めた。

「店舗の経営者は、テクノロジーに投資する必要はあるが、投資を無駄にしないためには適切な方法で行う必要がある」とコルフィアティス博士は指摘している。【翻訳編集】AFPBB News

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最終更新:1/13(土) 9:00
The Telegraph

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