ここから本文です

「就職が役立った」結成2年でメジャーデビューしたバンドの”秘策”

1/13(土) 11:47配信

BuzzFeed Japan

ライブチケットは即日完売。YouTubeで動画を公開すると、たちまち数百万回も再生される人気バンド「ポルカドットスティングレイ」。2015年に結成後、ネットを中心に多くの支持を集めていた彼らは、昨年末にメジャーデビューを果たした。ボーカルの雫さんは「バンドを組んだのは、社会人になってから」と語る。「音楽で食べていく」という難儀な夢を短期間で叶えた彼らには、今の時代ならではの「秘策」があった――。【BuzzFeed Japan / 嘉島唯】

【動画】

社会人になってから「人生はじまった」

雫さんは現在25歳。大学を卒業してからデビュー直前まで、ゲームクリエイターとして活躍する「会社員」だった。実は、これこそが彼女の「夢」だ。

「幼稚園生の時からゲームクリエイターになりたかったんです。プレステのMOONとか、ポケモンが大好きで、大人になったらゲームを作る人になりたいって親に言ってました」

卒業後、迷うことなくゲームの制作会社に入った。大学でバンドサークルに所属していたものの、ギターも弾いたことがなかった。

内定後、卒業するまでの間に何かやろうと考えた雫さんは、「バンドやりたいな」と軽い気持ちでTwitterに投稿した。そのTweetをきっかけに集まったメンバーがポルカドットスティングレイだ。

「ゲーム会社に就職することは、趣味が仕事になるってことでもあって。趣味がなくなるんだなぁ。2番目に趣味と呼べるものはなんだろう、と考えたものがバンドでした」

就職で学んだことがめちゃくちゃ活きている

「自分が成長したと感じる経験はなんですか?」と尋ねる。すると「就職です」と即答するほどに、雫さんにとって社会人経験は大きかった。

「ゲームのプランナーは、自分が書いた仕様をプログラマーやデザイナーに100%理解してもらわないといけない。企画書とか仕様書って絵で書いた方が伝わりやすいので、フォトショもマスターしました」

もともと暗い性格で、上手に話せないタイプだったが、社会人として仕事をする中で、他者とのコミュニケーションを学んだ。現在、彼女はアルバムのアートワークも手がけるが、そのスキルもこの時に身につけた。

さらに、結成後2年足らずでメジャーデビューを勝ち取れた“秘策“も、社会人経験の中で見出した。マーケティングだ。

入社当初は、ゲームクリエイターとして「自分の作りたい作品」を作っていた。「ゲームの才能はあるって思ってたんですよ。上司たちからもこの業界で大物になるねって言ってもらってたし」と笑う。

しかし、売れ行きなどの数字を見ているうちに、制作物に対する意識に変化が起きた。

「“自分の作りたいもの“を作るのではなく、“お客さんが欲しいもの“を提供し続けないと。だってこれは仕事なのだから。ユーザーが求めるものをリサーチしてから手を動かす。ローンチ後もユーザーの声を入念に調べて、次のバージョンアップに反映する。音楽も同じ方法で作っています」

雫さんは、作詞・作曲のほとんどを手がけるが、その時も「リスナーのニーズ把握」を何よりも大事にしているそうだ。「内から溢れ出る想いや、自分の体験を曲にのせることはない。みんなが欲しいものを作っているだけ」と言い切る。

「私は、マーケティングして曲を書いているので、曲によって主人公も違えば言っていることも全然違うんです。だから情緒不安定に見えるかもしれないですね(笑)」

「誰を想ってあの曲を作ったんですか? あんな恋愛してみたい、みたいな声も頂くのですが、していない。みんながTwitterに書いたことを曲にしているだけなんです。ポルカのことを呟いてくれる人のTweetをめちゃめちゃ見ます。性別、年齢、恋人の有無。最近何に苛立ちを感じているのか? 何時にこの曲を聞いているのか? とか」

1/2ページ

最終更新:1/13(土) 11:47
BuzzFeed Japan

Yahoo!ニュースからのお知らせ