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スルメイカ漁獲枠3割減/18年度水産庁方針 最低の9万7千トン

1/13(土) 12:18配信

Web東奥

 水産庁は12日、不漁が続いているスルメイカの2018年漁期(18年4月~19年3月)の国内漁獲可能量(TAC)を、過去最低だった前年より29%減らし、9万7千トンとする方針を明らかにした。水産庁などによると、産卵場となる海域での海水温の変化により、資源の減少傾向が続いているため。親魚量を維持・増加させ、資源回復を目指す。

 東京都の農林水産省で開いたTAC設定に関する意見交換会で説明した。

 資源悪化は韓国の漁獲増加や、北朝鮮や中国による違法操業も一因とみられる。水産庁は「わが国のみの管理では限界があり、関係国と協調した管理に向けた取り組みに努める」との方針も示した。

 スルメイカは東シナ海で12~3月に生まれ、太平洋を北上する冬季発生系群と、10~12月に同海域や山陰沖で生まれ、日本海を北上する秋季発生系群がある。

 16年は東シナ海北部で水温が低く、南部で高かったために産卵に適した海域が狭められ、産卵数自体が減って資源悪化につながったとみられる。今後は特に資源量が低下している冬季発生系群について、5年かけて親魚量の増大を図る。

 スルメイカのTACに対する漁獲実績(消化率)は15年26%、16年23%など。TAC制度の対象となった1998年以降、上限を超えたことがなく、今回も枠削減によって水揚げを制限される可能性は低い。

 会議に出席した全国いか釣り漁業協会の川口恭一会長は、外国船による違法操業の影響を指摘し「無視できない量を違法に漁獲されている。実態を把握し、資源量の評価に加味してほしい」と水産庁側に訴えた。

 同庁は意見公募などを経て2月に開く水産政策審議会の分科会で議論し、正式決定する。それを受け、漁業種別などの配分が決まる。

東奥日報社

最終更新:1/13(土) 12:18
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