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貴乃花部屋の新三役・貴景勝ら20代力士に勢い 大相撲初場所

1/14(日) 9:30配信

産経新聞

 大相撲初場所が1月14日、東京・両国国技館で初日を迎える。昨年11月に元横綱日馬富士が十両貴ノ岩への暴行事件で引責引退し、最高位の横綱は白鵬(32)、稀勢の里(31)、鶴竜(32)の3人となった。新小結に21歳の貴景勝(貴乃花部屋)が昇進するなど、20代で生きのいい若手の台頭も顕著で、新春から波乱含みの土俵が予想される。

 昨年11月の九州場所で40度目の優勝を飾った白鵬(32)とて安閑としてはいられない。

 元日馬富士による暴行現場に同席し、日本相撲協会から減俸処分を受けた。さらに、横綱審議委員会からは立ち合いでかち上げや顔への張り手を多用する取り口に苦言を呈されている。

 場所前の稽古から立ち合いの改良を図ったが、本場所で封印できるかは不透明だ。一歩間違えれば、土俵上のリズムを崩しかねない。

 稀勢の里(31)と鶴竜(32)は先場所まで4場所連続休場中。ともに古傷を抱えている。稀勢の里は番付発表後、横綱昇進してから最も多い稽古量をこなした。けがをする前の状態まで完全に戻ったとは言い難いが、何とか序盤を乗り切り、優勝争いに絡むことが求められる。

 鶴竜に関しては、師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)が次に出場した場所で進退をかけることを明言している。勝負の場所へ向けて出稽古を中心に仕上げ、稽古総見や二所ノ関一門の連合稽古に一門外から参加した際には順調な調整ぶりをアピールした。

 30代の3横綱が盤石とは言えない状況だけに豪栄道(31)、高安(27)の両大関にかかる期待は大きい。豪栄道は一昨年秋場所以来2度目の優勝を、高安は初賜杯を抱き、横綱昇進への道を切り開きたい。

 幕内上位には今年さらなる飛躍を期す若手がそろっている。

 同学年で学生相撲出身の関脇御嶽海(25)と前頭筆頭の北勝富士(25)は互いに押し相撲を得意とし、勢いがある。さらに貴景勝と阿武咲も同い年の21歳で好敵手。身長はないが、猛稽古で鍛え上げられた下半身でどっしりとした相撲を取る。

 若手が賜杯争いに顔を出すようになれば、土俵の熱気はさらに増すだろう。

 ベテラン勢も元気だ。関脇玉鷲は33歳ながらきっぷのいい押し相撲を取る。35歳の前頭2枚目嘉風も上位にとって脅威と言えよう。

 貴ノ岩(27)は初日から休場するが、日馬富士事件で角界は揺れ続けているだけに、普段以上に注目が集まることは間違いない。土俵の上で奮闘する本来の姿でファンを沸かせてほしい。(藤原翔)

 ■貴景勝光信(たかけいしょう・みつのぶ)平成8年8月5日生まれ。兵庫県出身。本名・佐藤貴信。貴信は横綱だった貴乃花から一字を取って父が命名したという。名門・埼玉栄高を経て貴乃花部屋に入門し、平成26年秋場所で初土俵。順調に出世し、29年初場所で新入幕を果たし、三賞を3度獲得する活躍を演じた。30年初場所で新三役として小結に昇進した。本名の佐藤で土俵を務めていたが、新入幕を契機に「貴景勝」に改名。戦国武士の上杉景勝が由来で、貴乃花親方が命名。日本の心意気や誇りの精神を抱いて土俵に上がってほしいという期待が込められているという。

最終更新:1/14(日) 9:30
産経新聞