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赤字経営に苦しむ私大も…大学改革はこのままでいいのか?

1/18(木) 18:50配信

AbemaTIMES

(C)AbemaTV

 今年も大学入試センター試験が行われ、受験シーズンに突入した。しかし、今年を境に18歳の人口が本格的に減少に転じることから、大学はいよいよ転換を迫られることになる。

 首都圏の有名私大の人気が不動である一方、年々数が増え続けた私立大学では、定員割れを起こすところも相次いでいる。とくに地方では慢性的な赤字から抜け出せず、新入生の募集停止、廃校などの決断に迫られる大学も後を絶たない。生き残り策として、統合・合併、さらに私立から公立に変えるという対策に打って出る大学も出てきている。公立化した長野大学の場合、私立時代は年間約2億円の補助金に対し公立後の運営費交付金は約3億円と、約1億円の増収。ただ、この分を授業料の減額に充てているため、経営が大きく好転したということは言えない状況だという。

 教育ジャーナリストの木村誠氏は「ほとんどの私立が定員割れしている」と指摘した上で、「地方の高校は国公立の合格実績を非常に重視する。先生たちにとっては進学実績になるし、親も喜ぶ。授業料も安くなるので、志願者数が回復し、見かけ以上には財政悪化というのはない。行政の介入を受けることにはなるが、地方創生などの取り組みにも影響を与える」とその意義を説明する。
 
 日本の私立大学の総収入は3兆3234億円、総支出は3兆1450億円という状況にある。収入のうち、学費が占める割合は76.3%で、その他は私学助成や寄付金などで賄われている。支出は人件費や教育研究経費などにそれぞれ1兆円以上のお金が使われている。

 「これまでは物価上昇に合わせて授業料も上げることができた。今はそうすると競争力が落ちてくるので、なかなか上げられない。国としても経費の半分は私学助成で賄うという理想を持っていたが、実際は10%と低迷してしまっている。これまで大学の教員は教育・研究をやっていればよかったが、お金を集める能力も要求されるようになっている。産学協同の寄付金や科研費も応募して採用されなければ支給されないので、本来の仕事よりも経営の方に労力が割かれるようになっている。大学教育の質の劣化にもつながる状況だ」(木村氏)。

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最終更新:1/24(水) 21:30
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