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ママ「孤育て」させぬ社会へ 川崎のシュフレ協会が交流活動

1/19(金) 21:36配信

カナロコ by 神奈川新聞

 子育ての悩みを共有できる友達がいない…。そんな母親たちを応援している一般社団法人がある。「主婦フレフレ!」の意味を込めて名付けた、「シュフレ協会」(川崎市中原区、武次直美代表理事)。児童養護施設で育ち、十分な生活スキルのないまま母親となった女性のサポートを始めたのが原点。横浜や川崎市内で、ランチ交流会などを開催している。目指すのは「孤育て」させない社会だ。

 45歳にして、8歳と2歳の孫がいる武次さん。長男の妻は児童養護施設で育ち、生活スキル全般が抜け落ちていた。食生活は乱れ、朝起きて夜寝るといったごく当たり前のことができない状態で、おなかに新たな命を宿した。家事だけでなく、コミュニケーションも課題だった。

 「生まれ育った環境によって、得られる生活スキルが違う。でもそれは、本人の力ではどうにもならないこと」

 同居して生活を支える一方、嫁を外へ連れ出すべく、友人に頼んで若い母親向けの料理講座やランチ会を企画してもらう中で、「母親たちが気軽に集い、学べる場が必要」との思いを強くする。2014年9月、同協会を設立した。

 理想に掲げるのは、地域の人とのつながりや学びを通じ、誰もが心豊かに子育てを楽しめる社会。横浜市都筑区、港北区、川崎市中原区、高津区を中心に活動し、会員数は約300人を数える。料理教室やリトミック体験など、多彩なイベントを開催。協賛企業を募ることで、低価格設定を実現しているという。

 都筑区の商業施設ノースポート・モール6階「みらい公園」は遊具があり、平日は無料で開放されている。武次さんはここへ来ている若い母親たちが周囲と交わらず、1人で子どもを遊ばせたり、スマートフォンを見たりしているのが気になった。「せっかく同世代が来ているのに(母親たちが)つながらないのはもったいない」

 施設側と交渉し、昨年末から毎月第3火曜日にランチ交流会を始めた。交流会限定のメニューも用意、途中参加・退出もOKという緩やかな会だ。今月16日、3歳の男の子を連れて参加した40代の母親は行き場を求めていたといい、「友達を誘ってまた来たい」。

 武次さんは「今は両親が現役で働いていて、実家も頼れないというケースは多い。『孤育て』しない社会に向け、今後も活動を続けたい。将来的には私が裏方に回り、会員さん主体のイベントが開催できるようになったら」と話している。

 問い合わせは同協会電話(0120)721010。