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スーパーカー+高級サルーン!驚きのBMW M5試乗

1/23(火) 20:35配信

All About

◆6世代目は“4WD”と“トルコンAT”を採用

新型M5(G30)最大のポイントはM xドライブの採用、つまりAWD化だ。さらに、今やスポーツモデルの主流であるデュアルクラッチ式のトランスミッションではなく、ましてやシングルクラッチシステムでもない、トルクコンバーター付8速ステップトロニックATが組み合わされた、と聞けば、M社がいくらかき口説いたところで、従来のMファンの新型を見つめる視線は冷たくならざるをえない。M5もついに、FRでもデュアルクラッチでもない、フツウの高性能サルーンに成り下がってしまったのか……。

なるほど、旧型よりもハイパワー&ビッグトルクを誇り、0→100km/h加速タイムもはっきりと速くなっている。けれども、M社の中核モデルであるM5に求められてきたのは単純な速さだけではなかったはず。果たして、次期型には熱心なファンを説得できるだけの新たな材料が他にあった。

例えば、DSCオフの完全後輪駆動(FR)モードがあること、だ。そのうえ、四駆システムを搭載してもその車両重量は旧型より軽く、そこにハイパワー&ビッグトルクに進化した4.4L直噴V8ツインターボエンジンを積んでいる、となれば、期待に胸が“もういちど”弾むというもの。

ちなみにこのV8エンジンは、ほとんど新設計だ。パワースペックは600馬力を超えてきた。トルクも増大しており、それゆえ、4WD化は必須だったともいえる。全使用領域における確実でスムースな加速を得るためにも、トルコンATとの組み合わせがベターであることは間違いない。変速時間などミッションそのもののパフォーマンスも、今やデュアルクラッチシステムを上回っているとプレス資料には記されていた。これで、重量面でのデメリットもないと聞けば、とりあえず、パワートレーン関連の文句は実際に試してみるまでは言うまい……。

◆心地よい弾力。驚くほどの乗り心地の良さ

ポルトガルにて開催された国際試乗会。満を持してM5に乗り込み、公道を走り始める。四輪駆動の恩恵は、たとえば始動時のデフォルトであるDSCオン+4WDモードにおける、ズシリとあからさまに安定したステアフィールに、既に現れていた。はっきりと軽いと感じる車体が弾き飛ばされるように加速しても、フロントがしっかりと路面をつかんで放さない。ハンドルを動かすことさえ億劫になってしまうほどの安定感、安心感を提供してくれる。


最も驚いたのが、乗り心地の良さだった。ノーマルグレードより、がっちりとしており、濃密でソリッドだけれども、硬いか、と言われると、違うと答える。決して柔らかくはないが、ゴツゴツする硬さはまるでない。心地よい弾力がある。段差を超える際には、さすがにガツンとくるが、それもイッパツのみ。きれいな収束を見せるから、まるで苦にならない。

スポーツサルーンで、これほど素晴らしいアシのセットは初めてかもしれない、と、試乗中に何度も隣に座る同業と顔を見合わせて感嘆することしきりだった。あまりに心地よ過ぎて、このモードのままでは楽しむ気にもならない。心地よく走ることが既に楽しいと思える粋に達しているのだ。

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最終更新:1/23(火) 20:35
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