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コインチェック仮想通貨流出 460億円は本当に返金できるのか

1/29(月) 15:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 仮想通貨取引所の大手「コインチェック」から、約580億円分の仮想通貨「NEM」が流出した問題。同社は28日、被害を受けた保有者約26万人全員に日本円で総額460億円を返金すると発表した。

「(補償は)検討中」「(手元資金の)数字は確認中」――。26日夜にコインチェック社が開いた会見では、和田晃一良社長ら幹部社員は歯切れが悪かったのに一転である。

「NEM以外の仮想通貨への影響や、他の取引所への不安を最小限に抑えるために迅速な対応が必要と判断したのでしょう」(経済紙記者)

 ただし、同社幹部はメディアの取材に対して補償原資について「現預金で十分な資産がある」と説明したらしいが、補償の時期や手法は未定だ。

「自己資金で500億円近いカネをポンと出せるのであれば、なぜ、そのカネで十分なセキュリティー対策を講じなかったのか。まったく解せません」(金融庁担当記者)

■資本金は9200万円

 果たして本当に全額返金できるのか。同社のホームページを見ると、資本金は9200万円。460億円には程遠い。

 しかも、気になるのはホームページで〈本サービスの利用によるデータの消失又は機器の故障若しくは損傷、その他本サービスに関連して登録サービスが被った損害につき、賠償する責任を一切負わない〉とあり、〈ハッキングその他の方法により当社の資産が盗難された場合〉には〈登録ユーザーに通知することなく、本サービスの利用の全部又は一部を停止又は中断することができる〉と記していることだ。契約上、コインチェック社は損失を補填する必要がない可能性がある。

 和田社長は東工大在学中に会社を立ち上げている。「やっぱり返金はムリ。お手上げです」なんて事態になればマウントゴックス事件どころの騒ぎじゃない。

 ビットコインに詳しいジャーナリストの森山健氏はこう言う。

「コインチェック社に投資しているファンドが用立てするのか、あるいはコインチェック社が保有していたビットコインにそれだけの含み益が出ているのか。本当に460億円もの資金をすぐに動かせるのでしょうか。払えないなんてことになれば大暴落は必至ですよ」

 まだ一波乱あるのではないか。