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田園都市線、その後 相次いだトラブル、東急が打ち出した3つ対応とは?

2/7(水) 17:10配信

乗りものニュース

10月と11月に相次いで

乗りものニュース

 渋谷駅と中央林間駅(神奈川県大和市)を結ぶ東急電鉄の田園都市線。2017年、その地下区間(渋谷~二子玉川)にて停電トラブルが相次ぎました。

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●2017年10月19日(木)朝9時06分
発生箇所:三軒茶屋駅
支障時間:2時間56分(渋谷~梶ヶ谷)
影響人員:12万6800人
運休本数:田園都市線117本
原因:電力ケーブルがショートし、駅設備と池尻大橋~駒沢大学間の信号設備が停電。電力ケーブルが張り替えで太くなったにもかかわらず、電力ケーブルと接する形でネズミ対策のため設置していたプラスチック板がそのままだったことから、このプラスチック板が食い込んで電力ケーブルが損傷。ショートに至ったと推定される。

●2017年11月15日(木)朝5時35分
発生箇所:池尻大橋~駒沢大学間
支障時間:4時間22分(渋谷~二子玉川)
影響人員:12万6400人
運休本数:田園都市線155本
原因:電車に電気を供給する線路上空の架線(電車線)が停電。ケーブル(き電ケーブル)表面についてしまったキズが、時間とともに拡大。絶縁が保てなくなり、ショートしたと推定される。

 これを受けて東急電鉄は、2017年11月18日(土)から12月13日(水)まで「緊急安全総点検」を実施し、必要な予防的補修を行ったうえ、対策を検討。今後、安全安定輸送を確保するため実施していく点検作業の様子を2018年2月7日(水)深夜、報道陣へ公開しました。

特殊な環境の地下区間、東急はどう対応? 大きく3つ

 今回の事態を受けた東急電鉄の対応方針は、以下の3つです。

・点検強化等による未然防止
・早期発見早期処置による復旧時間短縮
・迂回ルートの提案等によるお客さま対応の強化

 ケーブル類の点検はこれまで目視が主でしたが、接続部・湾曲部などを中心に触手点検が追加されるほか、点検頻度も高められます。東急電鉄によると、「暗い」「狭い」「暑い」といった地下区間の特殊な環境に応じ、重要設備の点検方法や頻度を見直したそうです。

 また、トラブル発生時にすぐ駆けつけられるよう、2017年度末までに田園都市線の地下エリアへ技術部門中心の現場事務所を設置。初動体制の強化、早期復旧が図られます。

 そして「東急線アプリ」や東急電鉄のウェブサイトにおいて、「徒歩」「バス」を活用した他路線への迂回ルートマップの配信が進行中(駅でも配布)。地下区間の各駅では朝ラッシュ時を中心に案内係が配置され、積極的な声がけ、異常時における代替手段の案内が行われます。今後、田園都市線と東急東横線方面のバスルート増便なども検討していくとのこと。

 東急電鉄によると、田園都市線の地下区間は列車をよける場所が少ないため、1日のうち点検作業ができるのは、終電から初電までの2~3時間程度だそうです。

恵 知仁(鉄道ライター)