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加賀市にある山代温泉「吉田屋山王閣」の元運営会社が特別清算

2/7(水) 17:08配信

帝国データバンク

 (株)ディー・エス・ワイ(TDB企業コード:380145542、資本金1000万円、登記面=大阪府大阪市中央区伏見町3-2-4淀屋橋戸田ビル2階栄光綜合法律事務所内、代表清算人池田佳史氏)は、2月2日に大阪地裁より特別清算開始命令を受けた。

 当社は江戸末期に創業された温泉旅館で、1958年(昭和33年)5月に(株)吉田屋の商号で法人改組。加賀温泉郷のひとつである山代温泉内で「吉田屋山王閣」を経営、松林に囲まれた高台に位置し加賀平野を一望できる立地で当温泉街では老舗旅館として知名度を誇り、95年4月期には約8億5300万円の年収入高を計上していた。
 
 しかし、バブル崩壊以降の長引く景気低迷から業績は低調に推移。団体から個人への旅行形態に対応すべく、一部屋当たりの収容人数を抑え、露天風呂付客室の増設など個人客のニーズに対応した営業策を展開していたが、償却負担もあって大幅な欠損を計上、多額の累損を抱えるなど苦しい財務内容となっていた。また、金融機関からの借入金の返済負担も重く、2008年3月には金融機関の債権が債権回収会社へ譲渡されるなど対外的な信用も落ち込んでいた。
 
 その後、人件費削減による経費圧縮など経営改善策を続けていたなかで、2015年3月の北陸新幹線金沢開業により石川県内の温泉地への入り込み客が増加、当社も業績が回復基調となったこともあり、企業再生に着手。2016年4月に(株)吉田屋から現商号に変更、同年5月に会社分割により当社の温泉旅館事業を2015年8月に別途設立していた(株)吉田屋へ譲渡。2017年3月には本店を現所に移転、同年4月30日に株主総会の決議により解散していた。 
 
 負債は約12億円が見込まれる。
 
 なお、温泉旅館「吉田屋山王閣」は(株)吉田屋が継続して営業を行っている。