ここから本文です

2月はバレンタインデーだけじゃない。がんの子供たちに薬を届ける「チョコレート募金」とは

2/7(水) 18:35配信

ハフポスト日本版

バレンタインデーに、物語のあるチョコレートを――。イラクのがんの子どもたちに薬を届ける「JIM-NET(ジムネット) 日本イラク医療支援ネットワーク」(東京都新宿区)は北海道の老舗「六花亭」の協力を得て、募金のお礼にチョコレートを用意。がんの子の絵があしらわれた缶は、小物入れや薬ケースとして使えてお守りにするがん患者もいるという。募金はイラク・シリア・福島の支援に役立てられる。

「あの時、薬があれば」

ジムネットの事務局長・佐藤真紀さん(56歳)は、「JVC(日本国際ボランティアセンター)」の職員だったころ、イラクを訪問していた。「イラクは1990年代半ばから小児がんの患者が増え、91年の湾岸戦争で使われた劣化ウラン弾が原因ではないかと疑われました。2003年のイラク戦争でもウラン弾が使われました」。翌年、イラクから医師が来日し、「病院には薬もない」と訴えた。

当時、日本で紹介されるのは、がんになり髪が抜けた子の写真。佐藤さんはそれに違和感があった。「ポジティブな情報を日本で見せたかったけれど、イラクの病院に行っても子どもたちとどう接していいかわからなかった。病院の医師に聞くと『経済制裁をやめて、抗がん剤が入るようにしてほしい』と言うんです」

03年、イラクの首都・バグダッドにある病院で絵が上手なラナに出会った。日本の「友達」と手をつないでいるラナの自画像を、佐藤さんはウェブに公開した。戦争が始まってしまい、ラナに色鉛筆をプレゼントする約束はかなわなかった。後で聞いたら、ラナは、最後に会ってから5日後に亡くなってしまったという。

半年後、ラナの実家を探し当てて訪ねたが、おばさんに「何もしてくれなかった。あの時、薬があれば」と怒鳴られた。04年、イラクのがんの子たちを支援するプロジェクトを始めた。同じ病院に薬が集中するので、調整のためジムネットを始めた。長野で地域医療やチェルノブイリの支援に取り組む医師・鎌田實さんに頼み、メンバーになってもらった。

1/3ページ