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<広島市>平和公園の地下に眠る繁華街・旧中島地区 公開へ

2/8(木) 10:32配信

毎日新聞

 広島市は平和記念公園(同市中区)の地下に現存する繁華街・旧中島地区の被爆時の遺構を発掘し、強化ガラスで覆うなどして恒久的に公開する方針を決めた。同地区は戦中の広島を描いたアニメ映画「この世界の片隅に」にも登場。原爆投下前に人々の暮らしがあったことを実感してもらう取り組みだ。2018年度の市の当初予算案に調査費を計上し、被爆75年となる20年の公開を目指す。

 旧中島地区は約4400人が住み、寺院や民家、商店が建ち並んでいた。1945年8月6日に原爆が投下され、爆心のほぼ直下にあった街は壊滅した。戦後、がれきなどの上に土を盛り、54年に平和公園が完成した。

 公園内にある原爆資料館本館の耐震工事に伴い、市が2015~17年に地下調査を実施。被爆当時とみられる建物の跡、髪留めやビー玉、万年筆など多数の日用品が見つかった。一部を資料館東館で今年3月まで展示しているが、市民から「遺構を残してほしい」という声が寄せられた。本館直下は強度を保つため埋め戻す必要があり、市は別の場所を新たに発掘し、地表や日用品などを出土した状態で現場公開することにした。

 市は18年度、古い地図や元住民の話を参考に民家があった場所などを絞り込み、19年度にも被爆当時の地層があるとみられる深さ60~70センチまで試掘する。その上で強化ガラスで覆うか、上に建物を設置するかなど展示方法を検討する。【竹下理子】

最終更新:2/8(木) 11:01
毎日新聞