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小平、低地リンクで“世界新”!500メートルトライアル圧巻の37秒05

2/8(木) 5:04配信

スポーツ報知

 スピードスケート女子500メートルで金メダル本命の小平奈緒(31)=相沢病院=が7日、低地リンクでの“世界記録”をたたき出した。平昌五輪会場の江陵オーバルで行われたタイムトライアル。非公認ながら37秒05の好タイムと圧倒的なスピードを見せた。調整段階で低地での自己ベストを上回る順調な仕上がり。12日の初戦(1500メートル)へ向け、弾みをつけた。

【写真】絶好調の滑りを見せた小平

 37秒05。小平のタイムが表示されると各国の報道陣から、ため息が漏れた。米国、中国、チェコの選手らも参加して五輪会場で行われたタイムトライアル。記録は非公認だが、低地リンクでは自己ベストを0秒02上回る“世界新”相当。調整段階としては驚異的だが「自分の中ではすごいタイムじゃない。まだまだ修正点がある。今の(疲労が残る)体の状態では練習通り」と淡々と振り返った。

 最初の100メートルは10秒33。低地での自己最速から0秒09遅れたが、第2カーブを抜けると、最後の直線で抜群の伸びを見せた。100メートルから500メートルのタイムは全選手で唯一26秒台の26秒72。力強い足の運びで疲労も見せずゴールを駆け抜けた。圧倒的なスピードで、五輪記録や自身が持つリンク記録を上回ったが、それでも「キレが足りなかった」。笑顔を見せながらも冷静に自己採点していた。

 周囲の過熱にも動じていない。韓国では地元で五輪V2の李相花との対決が注目を集めている。李はタイムトライアルに出場しなかったが、直近の大会で37秒18と上り調子。韓国のテレビ局「KBS」で2人のライバル関係を特集するなどテレビや新聞に連日、小平の名前が躍っている。この日も複数の韓国メディアが取材に訪れたが「今日はかなり落ち着いていた。本番の歓声の中で何か体が燃えるものがくると思う。それをしっかり生かしたい」と、さらなる爆発を予告した。

 3度目の五輪となる今回は、初戦の12日の1500メートルから3種目に出場する。金メダルが期待される1000メートルは14日、500メートルは18日と調整期間は十分。1月は男子選手らと負荷の高い練習を積み、現地での練習はまだ3日目だが、本番同様、普段と異なる夜のレースにも、起床や食事の時間を遅らせるなど工夫。「特に負担もない」と手応え。現時点での課題も「体のキレが戻ってくれば、すべて修正される」と不安はない。

 金メダルへの重圧とも無縁だ。「勝たなくてはいけないとも思ってない。ベストタイムが出せれば(順位が)何番でもいい」。500メートルは昨季から国内外24連勝。自分の滑りを表現すれば、必ず結果はついてくる。自信を胸に最後の仕上げを図る。(林 直史)

 ◆標高とタイム 標高が100メートル上がるとタイムは0.1秒縮まると言われている。気圧の低い高地では空気抵抗が減少するためで、氷温や室温、リンク環境、台風などの気象も影響を与える。世界の主要リンクでは一般的に100メートル前後から下が低地で、高地は500メートル以上。2大高速リンクの米ソルトレークシティー、カナダ・カルガリーはともに標高1000メートルを超える。342メートルの長野市エムウエーブは中間で、高地でも低地でもないリンクとされる。

最終更新:2/12(月) 16:18
スポーツ報知