ここから本文です

正恩氏妹・与正氏、演出巧み 親書アピール、頭は下げず

2/10(土) 14:45配信

朝日新聞デジタル

 金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の実妹、金与正(キムヨジョン)氏が10日、巧みな演出を見せた。金与正氏は10日午前、文在寅(ムンジェイン)大統領らと会談するため、韓国大統領府を訪れた。金与正氏は会談前、青色のファイルを大事に扱い、テーブルの上に置いた。

【写真】10日午前、韓国大統領府で文在寅韓国大統領(中央)と握手する北朝鮮の金与正氏(左)。右は金永南氏(東亜日報提供)

 韓国メディアは映像を分析した結果、ファイルには「朝鮮民主主義人民共和国国務委員長」と表書きされていたと報じた。国務委員長は、金正恩氏の肩書の一つでもある。文氏に渡す親書の存在をメディアに意識的に示し、南北関係の接近ぶりを誇示したとみられる。

 また、金与正氏は文氏とあいさつした際、頭を下げなかった。金与正氏は9日に仁川空港に到着して以降、カメラの前では一貫して頭を下げないよう、視線を前方上に向けるしぐさを続けている。韓国側に譲歩したような印象を残さないよう、警戒しているとみられる。

 金与正氏は党宣伝扇動部の第1副部長。正恩氏の「愛民政治」と呼ばれる市民重視の政治スタイルを演出するなど、北朝鮮市民の思想統制に辣腕(らつわん)を振るっているとされている。(ソウル=牧野愛博)

朝日新聞社