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<上野動物園>モノレール開通60年 6000万人の夢乗せ

2/11(日) 18:26配信

毎日新聞

 上野動物園(東京都台東区)内を走るモノレールが、開通から60年を迎えた。日本初、世界でも2番目に造られたモノレールで、約330メートルの営業距離も国内最短。ジャイアントパンダの子ども「シャンシャン(香香)」の一般公開も始まり活気づく同園で、人気を誇るモノレールは来園者の夢を乗せて走り続けている。【柳澤一男】

 同園のモノレールは園内の遊戯施設ではなく、鉄道事業法に基づく交通機関で、「上野懸垂線」が正式名称だ。現在の車両は2001年から運行している4代目で、2両編成。一般道を挟んで分かれている同園の東園と西園を約1分半で結ぶ。運賃は中学生以上150円、2歳以上小学生以下が80円だ。

 1957年12月17日、総工費約2億1000万円で誕生。都交通局によると、当初は都心部を網の目のように走る都電の路線が増える中、新たな都市交通機関として性能を試す「実験線」だった。

 その後、都市交通は都電に変わり地下鉄が主流に。同園のモノレールも、老朽化で全面改修に多額の費用がかかるとして80年代に廃線の危機に陥った。だが、子どもを中心としたファンから惜しむ声が多く上がり、都は耐震補強などを実施。2017年には102万8000人、60年間で延べ6000万人超が乗車した。

 空を飛ぶ感覚を楽しめるモノレールは、今も昔も子どもたちに大人気。駅長で運転士も務める同局懸垂電車区の永田一秀区長(62)は「子どもたちの『楽しかった』『面白かった』という言葉を聞くと、涙が出るほどうれしい。運行開始から60年がたち、親子だけでなく、孫と祖父母の共通の思い出になって引き継がれているのでは」。最近は新たに訪日外国人客の利用が増えているといい、「シャンシャンの人気とともに、モノレールも利用客が増えてくれれば」と話している。

最終更新:2/11(日) 22:22
毎日新聞