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<北陸豪雪>国道8号立ち往生はなぜ起きたか

2/11(日) 18:52配信

毎日新聞

 福井、石川両県の国道8号で発生した大規模な車の立ち往生は、1981(昭和56)年の「五六豪雪」に匹敵するほどの短時間で集中的な大雪が一因だった。さらに大型車のトラブルによる渋滞が重なったとみられる。いったん落ち着いた北陸地方の雪は11日から再び激しくなっている。冬用タイヤの装着やチェーンの準備をするほか、不要不急の車の利用を控えるなど注意が必要だ。

【8日の様子】立ち往生した車の列、除雪する男性…

 気象庁によると、福井市では5~6日の2日間で計101センチの降雪量を記録。五六豪雪で最多だった2日間の計109センチに匹敵する「ドカ雪」だった。5日午前2時に39センチだった福井市の積雪の深さは、1日半後の6日午後2時には1メートル近く増えて136センチに。7日には147センチに達した。

 こうした短時間の大雪で5日深夜、国道と並走する北陸自動車道が福井県・武生インターから富山県・砺波インターにかけて通行止めになり、車両が国道に流入した。6日朝の国道は通勤も重なり混み合っていたが、ここで二つのトラブルが起こる。

 国土交通省によると、6日午前8時半ごろ、福井県あわら市笹岡の国道下り線で、ある大型車のドライバーが路上に停車してチェーンを装着し始めた。さらに同9時20分ごろに、対向する同市熊坂の上り線で大型車が脱輪。上下線とも渋滞が発生した。雪はこの間も降り続け、タイヤが空回りする車が続出。27キロにわたって滞留した。除雪車もなかなか現場にたどり着けず、9日午前1時に解消するまで長期化した。

 今回、立ち往生が発生した区間は片側1車線が多く、車両が通行可能な能力を示す「交通容量」が元々小さい。川本義海・福井大准教授(交通計画)は「積雪により交通容量はさらに2、3割落ちる。こうしたことを見越した上で、通行止めになる可能性があることを早い段階でドライバーに伝え、車の流入を少なくすることが必要だ。迂回(うかい)路を案内できればなお良い」と話す。

 国交省近畿地方整備局の迫俊郎・道路情報管理官は「もう少し早く国道を通行止めにするなどの対応は可能だったかもしれない」と振り返る。「ただ、大事故が起きていない段階で、主要道路で生活道路でもある8号を通行止めにするのは、ドライバーや市民の理解がなければ難しい」と悩みを話した。

 国交省北陸技術事務所の久保光晶・雪害対策官は「早めにチェーンを装着するなど、『きっかけ』を作らないようにしてほしい」と、ドライバーへの注意を呼び掛ける。【池田知広、近藤諭】

最終更新:2/11(日) 20:20
毎日新聞