ここから本文です

[引退インタビューvol.3]中川和之、引退後のプランを語る「痛い目に遭ったからこそ、奉仕の精神で恩返しを」

2/12(月) 15:00配信

バスケット・カウント

「まずは自分自身が力を付けないといけない」

取材=古後登志夫 構成=鈴木健一郎 写真=B.LEAGUE


誰よりも個性的な男がコートを去った。1982年、山口県生まれの中川和之は専修大4年次にアメリカへと渡り、ABAでプロバスケ選手となった。強烈な個性で見る者を魅了し続けてきたが、東京アースフレンズZでの2年目のシーズン途中で引退を発表。セカンドキャリアの一歩を踏み出した彼に、しばし後ろを振り返ってもらい、濃密だった現役生活と今の心境を語ってもらった。

──引退後は指導者として、バスケ界だけでなく社会に貢献したいと。話が大きくなってきましたが、具体的なビジョンはどのようなものですか。

プレーヤーとして自分が培ったものを指導者として伝えるのは当然のことです。今までは自分と応援してくれる方のためにプレーしていましたが、これからはもっと大きな目標を持ってバスケにかかわりたい。俺はその感覚に気付くのが遅かったけど、若い選手には最初からそういう意識を持って、プレーヤーとしてだけでなく人間としても素晴らしい人格者になってほしいです。

コーチとしてはズブの素人で、まずは修行です。どこで何をやるべきか、いろんな考えが自分の中でまだまとまっていません。だけど、どこにいても志やビジョンがあれば絶対にできると思ってもいます。だから下手にカテゴリーを絞らずとも、絶対何かにつなげることはできる。それをするにしても、まずは自分自身が力を付けないといけないので、大先輩の皆さんに教わりながら指導者としての勉強をしたいです。昔はトゲがありましたが、いろんなところで打たれて転がって、限りなく球に近くなりました。これを丸くなるって言うんやろうね(笑)。

──丸くなったのはいろんな経験をしたからですか?  それとも痛い目を見たからですか? 

痛い目に遭ったり怒られたりしたのは大前提としてあります。でも、人に迷惑をかけると、恩返ししたいという気持ちになりますよね。俺が最初からお利口だったらそこまで強く思わないかもしれない。痛い目に遭ったりケガしたり、いろんなものを失って初めて分かると言うか。だからこそ、みんなにお返ししたいという奉仕の精神が芽生えてくるんだと思います。

1/2ページ