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十字架おろしたカナダ団体金 チャン「もう怖くない」

2/12(月) 19:02配信

朝日新聞デジタル

 (12日、平昌五輪・フィギュアスケート団体戦)

 悲願の金メダルをつかみ、パトリック・チャン(カナダ)は亡き恩師に向かってこう言った。「僕を信じてくれ、機会を与えてくれてありがとう。素晴らしい旅路です」。二つの4回転を美しく決めた。苦手なトリプルアクセル(3回転半)でミスをしたが、それを補う滑りで男子フリー1位。優勝に貢献した。

【写真】男子フリーの演技をするパトリック・チャン=樫山晃生撮影

 重圧に弱く繊細だ。かつて地元カナダの雑誌取材に「誰よりいい演技をして大差で勝っても、すごくしんどい。『頼むから早く終わって』って思う」と語っていた。

 五輪と五輪の間の2011年から世界選手権3連覇。だが、14年ソチ五輪で簡単なジャンプをミスし、羽生結弦に金メダルを譲った。五輪男子フィギュアで、いまだに金メダルがないカナダ。逆に、銀はソチ大会のチャンで五つ目。チャンは、各国の記者に「これはカナダの十字架か」と繰り返し聞かれた。初出場だった10年のバンクーバー五輪でも、ジャンプだけでなく、ステップでもつまずき、混乱して演技時間オーバーの違反まで犯した。

 そのスケーティング技術は今も世界一と評される。

 滑り始めれば、多くのトップ選手がその滑りに見とれてしまう。本田真凜は「一蹴りで(滑る)距離が全然違う。スケート靴に何か(動力が)ついているのかなっていうくらいの滑り」と話したことがある。

朝日新聞社