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ホエールウオッチングに「奄美らしさ」を 先進地・小笠原の取り組み紹介 奄美市名瀬でザトウクジラ講演会

2/12(月) 13:00配信

南海日日新聞

 奄美海洋生物研究会主催の「ザトウクジラ講演会」が10日、鹿児島県奄美市名瀬の奄美博物館であった。帝京科学大学の森恭一教授がホエールウオッチングの先進地・小笠原諸島の取り組みを紹介。冬季の観光の目玉として期待が高まる奄美のホエールウオッチングについて、「自然景観や野生動植物、文化、人との触れ合いなど『奄美らしさ』をプラスして盛り立てて」と提案した。

 講演会は環境省の「2017年度奄美群島国立公園奄美大島周辺海域における鯨類調査等業務事業」の一環で開催。島内外から30人余が来場した。講演に先立ち、同研究会の興克樹会長が奄美大島のザトウクジラの出現状況やホエールウオッチングの動向について報告した。

 森教授は大学院修了後、2009年まで小笠原ホエールウオッチング協会の事務局長・主任研究員。専門は鯨類学など。日本各地のホエールウオッチングの実態調査やガイド養成に関わる。

 講演では、1988年に国内で初めてホエールウオッチングが始まった小笠原諸島の歩みを紹介。冬季に来遊するザトウクジラに加えて、初夏から晩秋に見られるマッコウクジラの観察や、イルカを水中で観察するドルフィンスイムなど、人気を維持するための工夫を挙げ、「地域の産業として維持するには次のアイデアを出さないといけない」と述べた。

 ホエールウオッチングのツアーが過剰になることで、船との衝突や騒音、行動の阻害などクジラへの影響や、人身事故につながる恐れもあると指摘。利用と保全の両立を図るために▽ガイドの質の向上▽適正なルールの運用―を呼び掛けた。

 会場にはクジラを水中で観察するホエールスイムのツアー参加者も来場した。千葉県浦安市のダイビングインストラクター中川瑞希さん(23)は「人間よりはるかに大きい哺乳類との出合いに純粋に感動した。クジラと共存できるすてきな島であり続けてほしい」と話した。

奄美の南海日日新聞

最終更新:2/12(月) 13:00
南海日日新聞