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初の大刷新セブンカフェ、売れるための「45秒」

2/12(月) 11:01配信

ニュースイッチ

蒸らす時間とお客が待てる時間を探し求める

 2013年の発売以来、初めて大型刷新し3月上旬から発売するセブン―イレブンのドリップコーヒー「セブンカフェ」。1杯あたりの豆の使用量を約1割増やし、焙煎(ばいせん)方法は2種類から3種類に増やした。マシンから入れる際に豆を蒸らす時間も延ばすことで、うまみとコクを出したという。

 価格は変更しない。セブンカフェは店内の専用マシンで、ホットとアイスのコーヒーとカフェラテをセルフ販売している。2013年の発売以来、累計で約39億杯を提供、18年2月期の販売数は10億杯を超えると見込んでおり、「日本一売れているコーヒー」だ。

 セブンカフェが今日の金字塔を打ち立てるまで歩んできた道のりは決して平坦ではなかった。実は、入れたてコーヒーは創業間もないころからやっていた歴史ある商品。当初はドリップ式だった。

 しかし、コーヒーを入れて保温していたため15分くらいで酸化、なかなかおいしい商品が出せなかった。その後、カセット方式のカートリッジタイプやエスプレッソマシンを導入したが、売り上げは伸びなかったという。

 機械から入ってしまい、お客の嗜好がおざなりになっていた。コーヒー事情など地道な嗜好調査を重ね、結果たどり着いたのが、すっきりして苦くなく、後味が良いコーヒーだった。
 
 その味を店舗で素早く実現するにはどうすればよいか。入れ立てコーヒー機についてはメーカーコンペを行った。目に留まったのが、高速道路のサービスエリアなどでドリップ式のコーヒー自動販売機を展開し、コーヒーミルからドリップ機構まですべてを自社開発していた富士電機。

 マシン開発の要請を受けた富士電機は、店頭に設置する上でいくつかの課題解決が求められた。まず豆を挽いてから抽出までを短時間にやること。さらに加盟店のアルバイトから年配の経営者までが扱えるようにメンテナンスを簡単にすること、だった。

 コーヒー豆は機材のなかでミルで挽いて抽出するが、機材をキレイに保たないと味に違いが出てしまう。粉が詰まらないようにして、掃除のしやすさを追求するなど取り扱いやすいように改良を重ねた。

 豆を挽いてから抽出まで、通常一回お湯を入れて40秒くらい蒸らさないとおいしくならない。かといってお客が店頭で待てる時間にも限界がある。蒸らす工程を短くし、おいしく抽出して飲めるまでの時間を45秒に短縮した。

 今回の刷新でも、マシンの総抽出時間45秒(ホットコーヒーRサイズの場合)は変えずに、蒸らす工程の時間を延長している。

 セブンーイレブン、富士電機、豆を供給する味の素ゼネラルフーズのチームマーチャンダイジング(共同開発チーム)は何度も会合をもち、豆の配合や焙煎具合、マシンの調整、修正に取り組んだ。豆、機材、マーケティングという三位一体となって完成したセブンカフェ。

 商品のテスト販売を繰り返し「これはいける!」と確信、13年1月から一気呵成の導入が始まる。実質6ー7カ月という短期間で1万7000店に導入したという。

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最終更新:2/12(月) 11:01
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