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サントリー影のMVP? 村田大志、サンウルブズ追加招集で目指す理解とは。

2/12(月) 11:26配信

ラグビーリパブリック(ラグビーマガジン)

 培ってきた理解度で信頼をつかむ。

 2月5日、雪の舞う福岡のミクニワールドスタジアム北九州に村田大志の姿があった。

 同地でキャンプ中だったサンウルブズの練習に初めて参加。国際リーグのスーパーラグビーへ日本から参戦して3季目のチームへ、追加招集の形で加わったばかりだった。

 国内最高峰のトップリーグを1月13日に終えたばかりの29歳は報せを聞いたのが2、3日前とあって「急だなぁ…と思いました」と冗談交じりに笑う。

「(当初からサンウルブズへは)行きたかったは、行きたかったのですが、最初のタイミング(合宿前のスコッド発表時)で名前が入っていなかったのですっぱりとあきらめ、オフをしっかり休もうと思っていたところでした。おもしろいな…と」

 もっとも芝の上では、攻防の連携確認やサーキットトレーニングに没頭する。ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチら5名の指導陣は日本代表と兼任するなど、サンウルブズはナショナルチームと密に結びついている。村田も視線の先には、2014年以来の日本代表復帰を見据えていよう。

 身長181センチ、体重88キロの29歳。国内最高峰トップリーグで2連覇中のサントリーではアウトサイドCTBのレギュラーを張り、空中戦での競り合いや鋭い出足でのタックル、相手の死角へ駆け込んでパスを呼び込む動きなどで試合を引き締める。今季のトップリーグのシーズンMVPとなった日本代表FBの松島幸太朗からは、表彰式の壇上で「村田選手のディフェンスは頼もしかった」と称えられた。チームからのリクエストと持ち味の思い切りを紐づけ、ひとつひとつの試合で首脳陣の心をつかんできた。

 サンウルブズのキャンプでは、本来のアウトサイドCTBではなくWTBでプレー。以後は改めてコーチ陣にアプローチし、招集された意図や要求を理解したいという。

 昨今の日本代表のアウトサイドCTBでは、突破力が長所の海外出身選手が重用されている。2015年のワールドカップ時はマレ・サウが務め、ジョセフ率いる現体制下でもラファエレ ティモシーが主戦クラスとなっている。

 一方、その海外出身者との違いを鮮明に打ち出すのが、村田のテーマである。ラファエレやウィリアム・トゥポウらとのサンウルブズでのCTB争いを見据え、本人はこう明かす。

「自分は身体能力だけで勝負しているわけではないので、チームが求めていることを理解してプレーしたい。その求めが明確にあるのであればそれを全うしたいですし、その求めを自分で見つけてくれと言われるのであればそれを見つけて全うしたい。それ以外で生き残ることは、できないと思うので」

 サンウルブズにとっての開幕節は、2月24日の第2節。東京・秩父宮ラグビー場でのブランビーズ戦だ。攻防のシステムに沿った最良のプレーを見せんとする村田に、チャンスは回ってくるか。

(文:向 風見也)