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立憲民主、皮肉な「独り勝ち」 自民に代わる受け皿放棄 枝野氏「国民は再編が嫌い」

2/13(火) 7:55配信

産経新聞

 党勢低迷が続く野党の中で、枝野幸男代表が率いる立憲民主党が「独り勝ち」を維持している。産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査では、支持率0・7%の民進党や1・8%の希望の党を横目に、15・6%だった。ただ、活路を見いだした要因は皮肉にも、旧民主党が政権獲得に至るまで掲げ続けた「自民党に代わる受け皿」という野党像の放棄だった。(小沢慶太)

 「私どもは『草の根からの民主主義』、社会を下から支えて押し上げていくことが大切だと訴えている」

 枝野氏は12日、北海道帯広市で十勝地方の市町村長との意見交換会に臨み、こう力を込めた。

 「草の根」「下から」-。昨年10月の結党以来、枝野氏が繰り返し訴えている言葉を、周辺は「『永田町』の対極にあるキーワードだ」と読み解く。

 野党再編から距離を置き「合従連衡」のイメージを忌避しているのも、その姿勢のあらわれだ。

 枝野氏は、民進党が昨年12月に呼びかけた立憲民主、希望3党による統一会派結成構想をかたくなに拒み続けた。来年の参院選や統一地方選での候補者調整に関しても消極的な発言を繰り返している。

 そもそも枝野氏は、旧民主党時代から野党再編に慎重だった。平成15年の旧民主、旧自由両党の「民由合併」には最後まで反発し、28年の旧維新の党との合流も内心は乗り気ではなかった。「反再編」が確信に変わった契機は、初めて党首として臨んだ昨年の衆院選で立憲民主党が野党第一党になったことだった。

 衆院選直後の講演で枝野氏はこう言い切っている。

 「国民は野党再編が嫌いだということだ。『自民党に代わる受け皿』って、何か言っているようで何も言っていない。国民には全然ピンときていなかった。『自民党とここが違う』という政治勢力を作りたい」

 実際、こうした方向性は世論からも一定の支持を受けている。枝野氏は12日、帯広市で記者団に「衆院選以来、メリハリをつけて分かりやすく主張を打ち出しているところが理解を得ている。その姿勢はしっかりと堅持したい」と語り、好調に推移する支持率に自信をにじませた。

 一方で、自民党と違う点を強調するあまり、立憲民主党が「左旋回」を際立たせていることも否めない。

 立憲民主党は先の衆院選公約で、北朝鮮の核・ミサイル問題に関し「極めて深刻な脅威」「圧力を強める」と明記したが、枝野氏が街頭で北朝鮮問題に積極的に言及することはなかった。「圧力より対話」を唱える左派層への浸透を重視する思惑が透けてみえる。

 旧民主党閣僚経験者は「かつての民主党は『現実路線』『政権担当能力のある野党像』を追い求め、党内左派は安全保障や憲法に関する主張のトーンを下げざるをえなかった。立憲民主党は、政権獲得のために“我慢”を強いられた旧民主党支持層の受け皿になっている」と分析した。

最終更新:2/13(火) 15:54
産経新聞