ここから本文です

大相撲復活のカギ握る柔道界の“素人”再建人 「まだまだ意識遅れてる」とバッサリ

2/13(火) 16:56配信

夕刊フジ

 日本相撲協会が相次ぐ暴力問題を受けて設置した、再発防止検討委員会の第1回会合が8日、両国国技館で開催。再建の道しるべとなるのが、同じように不祥事にまみれた柔道界で5年前に断行された“素人”人事だ。

 会合に集められたメンバーは、ソフトボール元女子日本代表監督の宇津木妙子氏ら4人。中でも全柔連の近石康宏副会長にかかる期待は大きい。

 元警察官僚は「全柔連の改革に取り組ませてもらったので、そういう関係で呼ばれたのかなと思う。柔道と相撲は同じように見えてまったく違うと実感している。しっかり勉強して、いい相撲界にしたい」と所信表明。

 2013年に起きた暴力問題、助成金の不正で揺れた全柔連は五輪金メダリストらで占められた執行部が総退陣。後任会長には財界から新日鉄住金の宗岡正二会長が就任し、東大柔道部の後輩にあたる近石氏も招へいされた。選手時代の実績がモノを言う柔道界の序列に縛られず、世間の常識による“素人裁定”で立て直した実績を持つ。

 「柔道も“愛のムチ”を使わなければ強くなれないという風潮は相当あった。意識改革し、処罰規定を作り周知徹底し、柔道界はかなりきれいになった。暴力がなくなっても、女子の代表は強くなっている。士気が上がることがある」と力説。

 まさに今の相撲界に足りない視点だ。昨年10月末に起きた元横綱日馬富士の問題でも、暴力ではなく後輩に対する教育という認識があるなど、一般社会の常識からかけ離れている面が多い。

 近石氏は「被害者(貴ノ岩)の落ち度を強く言って、暴力の正当化、少しは許容されるという雰囲気が出ていた。相撲はまだまだ意識が遅れている」とバッサリ。

 こうした外部からの耳の痛い意見を、かつての柔道界のように競技者で固められた相撲協会の中枢がどう受け止めるか。聞き入れるだけでなく、意思決定権の一部まで託す覚悟があったからこそ、柔道界はよみがえることができた。

 但木敬一委員長(元検事総長)は「八角理事長に確認をしたのは『私たちは第三者委員会として設立された。理事長の利益のために委員会をやるのではありません。大相撲の永続性のためにやります』と申し上げて『それで結構です』という言葉をいただきました」と明かした。少なくとも、相撲協会ベッタリで世間の批判を浴びている、評議委員会よりは期待できそうだ。

最終更新:2/13(火) 16:56
夕刊フジ