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親として、先輩として=18歳吉永、母は世界選手権銀〔五輪・ショートトラック〕

2/13(火) 5:13配信

時事通信

 スピードスケート・ショートトラックで18歳の吉永一貴(愛知・名古屋経大市邨高)に期待がかかっている。母美佳さん(58)=旧姓加藤=は元選手で、世界選手権総合銀メダルの実績の持ち主。親として、同じ競技の先輩として、常にそばで支えてきた。
 吉永が競技を始めたのは小学3年。たまたま母が連れていった大会を見て、自ら「やりたい」と言ったことがきっかけだった。競技者だったから息子の言葉はうれしい一方で「困りました」。主婦としてはスケート場への送り迎えに手間がかかるし、「学習塾に通わせようと思っていた」と笑う。
 どうせすぐやめる。そんな考えは、いい形で裏切られた。中学から国内シニアで活躍し、高校1年で全日本選手権総合優勝。母の目から見れば「運動神経がいいわけでもないし、走るのもすごく遅かった」という。特別な素質を受け継ぎ、自らの努力で磨いたということに他ならない。
 昨春、吉永は「もっと成長したい」との思いで、練習拠点を本場の韓国に移した。美佳さんも同行。栄養の行き届いた食事を用意するだけではなく、時には練習の映像を一緒に見て助言した。自分の現役時代、ショートトラックは五輪競技ではない。夢舞台に立つ息子に「伸び伸び、自分の滑りをしてほしい」と願う。
 10日の1500メートル予選で五輪に初出場。記念のレースは失格と苦い味になったが、落ち込んではいない。13日夜には、1000メートル予選と、5000メートルリレー予選に出場予定。「悔しさをパワーに変えたい」。母の教えも胸に、リンクに立つ。(時事)

最終更新:2/13(火) 5:19
時事通信