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訪日客に「やさしい日本語」=水郷柳川のおもてなし―福岡

2/13(火) 7:14配信

時事通信

 水郷で知られ、川下りなどを目当てに年間約15万人の訪日外国人客が訪れる福岡県柳川市。

 2016年8月から、外国人にも分かりやすい「やさしい日本語」で訪日客をもてなす取り組みを始めた。20年東京五輪・パラリンピックに向け、訪日客が一層増えると見込まれる中、取り入れやすいコミュニケーション手段として注目されている。

 取り組みは、広告大手の電通と協力し、訪日客の過半数を占める台湾人を主な対象として進めている。電通が16年、台湾で1000人に行ったアンケートによると、約4割が「少しは日本語を話せる」と回答。日本語学習者のうち「旅先で日本語を話したい」と答えた人も約6割に上った。

 そこで市は、日本語を話したい外国人と、やさしい日本語を話せる日本人向けに2種類のバッジを作り、1個200円(税込み)で土産物店などで販売。バッジを着けた外国人には積極的に、やさしい日本語で話し掛けるよう土産物店や川下りの船頭に協力を求めている。

 やさしい日本語は、最後まではっきりと、短く話すのがポイント。方言や尊敬語、謙譲語は避け、難しい単語は簡単な言葉に置き換えて、「です」「ます」調で終える。例えば「召し上がりますか」ではなく、「食べますか」とストレートな表現の方が伝わりやすいという。

 「『日本語でいい』という発想は目からうろこだった」。柳川市の松藤満也観光課長は、市出身の電通マンから取り組みを提案された時をこう振り返る。訪日客への対応といえば、掲示板やパンフレットの表示言語を増やし、通訳を配置する考えが主流だったからだ。

 こうしたおもてなしに喜んだ訪日客のリピーターも出てきたほか、ラグビーの19年ワールドカップ(W杯)日本大会の試合会場関係者も視察に訪れた。市は、やさしい日本語を広めるリーダーを育てるため、観光業関係者や市民を対象に日本語講師を招いた研修も実施。松藤課長は「『柳川に来れば日本語が試せる』。そう言われるまちを目指したい」と話している。 

最終更新:2/13(火) 7:19
時事通信