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平昌五輪 原「強くなりたい」有言実行 男子モーグル「銅」

2/13(火) 7:55配信

産経新聞

 〈金メダル取りに行ってきます〉。原大智は決勝の競技が始まる6時間前、ツイッターにそう書き込んでいた。色こそ違ったが、ほぼ「有言実行」だ。

 王者キングズベリーが圧巻の滑りを見せた直後、決勝進出者最後の滑走となった。スタート地点でひと呼吸。緊張の面持ちで顔を振り、最終滑走の一歩を踏み出した。

 終始、攻め続けた原は両手を掲げてゴール。納得の様子で、右の拳を大きく突き出す。銅メダルが確定すると、キングズベリーらメダリストと抱き合った。その後、観客に向けてスキー板とストックを振り喜びを爆発させた。

 平昌入りする前の1月末、「初めての五輪なので、楽しんでやれたらと思う。この五輪がモーグル人生の分かれ道という感じがしている」と話していた。メダル第1号で注目度がぐっと高くなり、原の今後は一変する。

 東京都渋谷区出身。同区立広尾小、広尾中を卒業した。小学6年で出場した小さな大会で惨敗した悔しさが原の原点だ。「余裕だ」と甘くみていたコースで急斜面に対応できず、途中で止まりながらなんとかゴールした。結果は約30人の出場で20位前後。原を指導していた元モーグル選手の白鳥貴章さん(45)が「悔しいから、ぶちかましてやろうぜ」とハッパを掛けると毎週のようにスキー場で腕を磨いた。

 中学3年の夏の1カ月間、白鳥さんらとニュージーランドの雪山にこもった。午前中はコブのコースを滑りこみ、午後はエアを練習するためにジャンプ台を何度も往復。足の筋肉はぱんぱんになった。今でも白鳥さんに「あのころが一番きつかった」と話す。

 高校はカナダに留学してモーグルに打ち込んだ。東京育ちの原は、雪山に囲まれてスキー漬けの生活ができる環境を求めた。「強くなりたいから」。その一心だった。

 最初は歯が立たなかった北米の大会でも、3年ほどで優勝できる位置まで到達した。そして五輪の表彰台へ-。原の競技人生は始まったばかりだ。

最終更新:2/13(火) 7:55
産経新聞