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留学先で培った高速ターン=モーグルの原、親孝行の銅〔五輪・フリースタイル〕

2/13(火) 8:33配信

時事通信

 【平昌時事】平昌五輪フリースタイルスキー男子モーグルで12日、原大智(日大)が銅メダルを獲得し、今大会の日本選手団メダル第1号となった。里谷多英や上村愛子ら女子の活躍が目立ってきたモーグルで、日本男子初の表彰台。「人生をここに懸けてきた」と言う20歳が、新しい歴史を築いた。
 原が得意とする高速ターンは、競技が盛んなカナダで培われた。中学時代は毎週末、東京から新潟まで滑りに行く生活。競技のことも考え、卒業後の進路を迷っていたところ、背中を押してくれたのが、自らもスキー経験がある父勇樹さん(54)の一言だった。「本気でやるなら、行ってみたら」
 覚悟を決め、単身ウィスラーに留学。地元の高校に通いながら練習を積んだが、慣れない環境の中での両立はつらかった。通じなかったのは言葉だけではない。小規模の大会でも結果を出せず、「持っていた自信は全てなくなった」。スキーでも打ちのめされた。
 カナダで過ごした4年半を「すごくしんどかった」と振り返る。逃げて帰りたくなった気持ちを何とかつなぎ留めたのは、無理をして送り出してくれた両親の存在だった。顔が浮かべば、そこでぐっとこらえ、もう一本斜面を滑り降りた。
 銅メダルを手にできたのは、留学先で磨いた攻めるターンがあったからこそ。「やっと親孝行ができた」と感謝の思いが自然とこぼれる。観客席で息子の勇姿を見守った勇樹さんは「あのときカナダに行かせてよかった」としみじみ語った。

最終更新:2/13(火) 11:33
時事通信