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<プロ野球>ハム選手に和食パワー ロスの調理人・水原さん

2/13(火) 13:50配信

毎日新聞

 プロ野球12球団で唯一、米国でキャンプを張る日本ハム。選手たちの食事面を支えるのは、普段はロサンゼルスの和食レストランで調理人として働く水原英政さん(58)だ。息子の一平さんは米大リーグ・エンゼルスへ移籍した大谷の通訳を務める。慣れない環境で練習する選手に和食料理を提供し、「みんなが喜んでくれるのを見聞きするとうれしい」と笑みを浮かべる。【スコッツデール(米アリゾナ州)で荻野公一】

 北海道苫小牧市出身。アイスホッケーの盛んな街で生まれた水原さんは、選手として本場の米国やカナダの高校に留学し、社会人チームにも所属したが腰を痛めて引退。実家のすし屋を小さいころから手伝っていたこともあり、米国の知人に誘われて1991年、家族とともにロサンゼルスに移り住み、和食レストランの厨房(ちゅうぼう)に立った。

 2016年、一平さんが通訳として日本ハムに在籍していた縁で球団から「食事担当」の打診を受け、「誰でもできる経験ではない」と引き受けた。午前5時から朝食の仕込みを始め、夕食の仕事を終えるのは遅いときには午後11時ごろになる。朝食と夕食の合間に、生鮮食品の買い付けに走る。

 1年目は食材を仕入れる業者探しからスタートし、料理酒として使う日本酒の入手に苦労した。球団からは「納豆を切らさないように」との要望も出され、1月28日から2月14日までの期間中に必要とする納豆は、約1000パック。人気メニューは牛肉のステーキや角煮で、肉は約300キロ仕入れる。

 情報収集も欠かさない。新聞で中島が玄米を食事に取り入れたと知るや、2年目から玄米を用意した。魚と肉、煮物と揚げ物を交互に出すなどの工夫も。栗山英樹監督は「『ここは米国なんですか』というくらい何でも食べられる。水原さんは大きな戦力。最高です」と感謝する。

 水原さんは「年もいって、きつくなってきました」と笑う。だが、「喜びはチームが日本一になること。最後まで全うしたい」と日本ハムをサポートし続けるつもりだ。

最終更新:2/13(火) 13:50
毎日新聞