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<衆院予算委>佐川氏招致が焦点 森友問題で与野党攻防

2/13(火) 22:16配信

毎日新聞

 「森友学園」への国有地売却問題を巡り、佐川宣寿国税庁長官を衆院予算委員会に招致するかが焦点となっている。財務省理財局長として昨年の国会答弁を担当したが、長官就任後に、答弁と食い違う行政文書や音声データの存在が発覚したためだ。野党は真相解明に佐川氏招致が不可欠と主張するが、与党は慎重な姿勢を崩していない。【村尾哲、光田宗義】

 麻生太郎副総理兼財務相は13日の衆院予算委で、財務省が9日に公表した内部文書について「法的論点について検討した資料だ。(学園と財務省側の)双方の主張が含まれているが、応接メモや面会記録ではない」と説明した。交渉などに関する文書を「廃棄した」と繰り返した佐川氏の答弁と整合性を取った形だが、野党は「誰が見ても交渉記録だ」と納得せず、重ねて佐川氏の招致を求めた。

 佐川氏は昨年の通常国会で、財務省と学園側との交渉記録の存在や、土地の価格の値引きに関する事前交渉を否定した。だが、国税庁長官に就任した7月以降、価格交渉をうかがわせる音声データが発覚した。面会などのやり取りとみられる20件の財務省の記録文書も明るみに出て、佐川氏の答弁内容は揺らいでいる。

 無所属の会の岡田克也代表は13日の記者会見で「首相が主導権を発揮し、事実関係を明確にする責任がある」と述べ、佐川氏招致を拒む与党の姿勢を批判した。野党は大幅値引きの背景に、学園の名誉校長を務めていた安倍晋三首相の妻昭恵氏と学園側の「特別な関係」があるとみる。佐川氏の招致を通し、昭恵氏の関与をただす構えだ。加えて佐川氏の更迭を求める。

 これに対し、自民党の森山裕国対委員長は会見で「現在の理財局長から責任を持って説明させるのが流れだ。野党の申し入れは重く受け止めて真摯(しんし)に対応する」と述べるにとどめた。自民党国対幹部は「慣例では、国税庁長官など次官級の国会招致はない」と話す。佐川氏の更迭要求にも、麻生氏はこの日の答弁で「適材適所だ」と強調した。

 ただ、共同通信社が10、11両日に実施した世論調査によると、佐川氏を「国会招致すべきだ」が66%に達した。不信は高まっており、与党内にも「国会招致はやらざるを得ないだろう」(自民党国対関係者)との意見が出始めている。

最終更新:2/14(水) 0:28
毎日新聞