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なぜ嫌いな人にまで…「目上には敬語」の違和感

2/13(火) 12:41配信

大手小町(OTEKOMACHI)

仲が悪くて敬遠するから敬語?

岡田育「40歳までにコレをやめる」

 子供の頃から、敬語を使うことに抵抗があった。「敬うべき目上の相手に対しては丁寧な言葉遣いを心がけなければいけない」ということは、頭では理解している。でも、納得できないことが多すぎる。

 たとえば、すべての目上の相手に対して敬意を抱けるわけではない。どうして嫌いな先生や意地悪な上級生、どこの誰かもわからない見ず知らずの大人に話しかけられたとき、ただ年下であるというだけの理由で、私が敬語で返さなければならないのだろう。尊敬できない大人なんて、たくさんいるのに。

 両親や祖父母、親戚とはタメ口で話すが、近所に住む人や友達の親、病院のお医者さんなどには敬語で挨拶をする。これは単に親密度の薄い相手だからで、実の両親より深く敬愛しているからではない。「敬語とは、一定の距離を保っておきたい相手に使うもの」と教わったほうが、まだわかる。敬遠ってやつだ。ほとんどの大人同士は、敬意が深いからではなく、仲が悪いから、敬語で話すんじゃないの?と疑わしい。

 仲良くなりたい人、今より距離を縮めたい人となら、握手してハグして呼び捨てにしたほうがぐっと親しくなれるはずなのに、「よし」と許されるまではなぜか、絶対に敬語を解いてはいけない、とされている。その「よし」がいつ訪れるのか、まったく空気が読み取れない。

初対面から「タメ口」の人が苦手

 私は昔から紳士的な男性が好みで、子供の自分にも丁寧な言葉で話しかけ、いっぱしの淑女扱いをしてくれるような大人の殿方に出会うと、それだけでポーッと惚れ込んでしまっていた。テレビドラマ『相棒』の杉下右京さんみたいなキャラだ。もう少し踏み込んで親しくなりたいと思うのだが、こうした人はデスマス調を崩さないので、子供のほうから「敬語をやめませんか」とは提案しづらい。

 一方で、初対面からずっとタメ口をきいてくる大人もいる。偉そうなオジサンや、自称サバサバ系の女。基本的に子供をバカにしており、パーソナルスペースを侵してハラスメントを働いてくる率も高い。そういう不埒な輩にならばと、私も遠慮なくタメ口で応じていると、それだけで周囲から「あら、仲良しね」などと評されて、心外である。こういうときこそ、慇懃(いんぎん)無礼な敬語で追い払っておくべきだったのか。

 誰にでも敬語を崩さないような人が好きで、そうした人とならば親しく距離を詰めてタメ口で語らいたいとさえ思うが、いきなりタメ口で話しかけてくる人は大抵嫌いだから、そいつらは敬語で遠ざけておきたい……と、そんなことで、ぐるぐるぐるぐる思い悩んでしまっていた。

 「敬語表現があるのは、日本語だけ。外国では先生や上司のことも名前で呼び捨てにするし、誰とでも対等に、好きに意見を述べる自由があるんだ」と聞きかじり、自分が生まれ育った世界もそうだったらどんなにいいか、と思っていた。実際は英語をはじめとする諸外国語にだって敬語表現は存在し、在るものは有効活用したほうが便利だと気づくのは大人になってからだが、それはまた別の話。

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